馬産地ニュース

静内で軽種馬経営体シンポジウムが開かれる

  • 2006年03月24日
  • 河村清明氏
    河村清明氏
  • 小山良太氏
    小山良太氏
  • パネルディスカッションのメンバー
    パネルディスカッションのメンバー
 3月23日に静内町コミュニティセンターで基調講演に河村清明(2月24日付当HP馬産地ニュースでライターの馬産地紀行執筆)等を招き「軽種馬経営体シンポジウム」が開かれ、厳しい馬産地の現状を打開しようと、生産者など約100名が参加しまた。

 河村氏は、競馬に携わる仕事関係者などの意見を集約し“馬産地日高は変化に乏しい”と示唆。生産者の目線にたって、自らが現在、家族経営の牧場主と仮定し“絶対的な妙案はない”としながらも“自己経営資源の把握をして明確な目標を作りたい”とリクルート時代の経験談をまじえ、目標達成のための意識の重要性を語る。日高をこよなく愛する自らの気持ちを訴えた。

 一方、小山良太氏は、有識者らしく、馬産地調査の考察や統計を体系的に説明し、ここ数年、日高でキーワードとなる“家族経営”“協業化”“昼夜放牧”“育成技術”“繁殖牝馬の導入”などについて解説、参加者に現状を再認識させる内容となった。

 続くパネルディスカッションは、ビッグレッドFの岡田紘和さん等、軽種馬振興会青年部が参加。古林コーディネーターの進行で“強い馬つくり”が主なディスカッションとなった。時間も少なくまとめるには至らなかったが、青年部も各自、将来への抱負を語っていました。

 参加者の一人は「良い話を聞きましたが、明日から具体的に、どう動いたら良いかは、まだ分かりません。われわれの指導者も参加してもらい、ハッキリとした目標に向かいたいですね。」と会場を後にしていた。

軽種馬経営体シンポジウム
主催 北海道日高支庁
基調講演「外部からみた馬産地・日高の傾向とこれから」 
     競馬コラムニスト 河村清明氏
    「グローバル競争下における軽種馬経営の戦略課題」 
     福島大学経済経営学類助教授 小山良太氏
パネルディスカッション 
    「望ましい軽種馬生産構造の実現に向けて」
 コーディネーター 北海学園大学経済学部教授 古林英一氏
 パネリスト 軽種馬青年部 岡田紘和氏(静内町) 前田宗将氏(三石町)三好直樹氏(荻伏)谷口幸樹氏(浦河町)
        河村清明氏  小山良太氏