馬産地ニュース

JBBAがリム&フットケア・ワークショップ

  • 2021年02月05日
  • 20回目の節目を迎えたワークショップ
    20回目の節目を迎えたワークショップ
  • 演者はフェイスガードを付けて登壇した
    演者はフェイスガードを付けて登壇した
  • 3月で退職する田中弘祐氏に花束が贈られた
    3月で退職する田中弘祐氏に花束が贈られた

 2月2日夜、公益社団法人日本軽種馬協会(以下、JBBA)は、新ひだか町静内御幸町にある静内エクリプスホテル2階エクリプスホールにおいて、「令和2年度第1回リム&フットケア・ワークショップ」を開催した。

 このワークショップは、装蹄師や獣医師が日常の仕事の中で遭遇したアシや蹄に関する症例を持ち寄り、それぞれの経験や意見をぶつけて議論し、それらの症例策を統括することを目的とし、平成22年度から毎年、2月と9月の年2回、軽種馬経営高度化指導研修事業の一環として行われている。

 開会にあたり主催者を代表してJBBA静内種馬場の遊佐繁基場長は「本日はお忙しいなか、足元が悪いなか、ご出席いただきありがとうございます。このワークショップは今回で20回目の節目を迎えることができました。ワークショップの企画・開催の中心となってきた田中さんが今年の3月で退職を迎えることになり、現職での参加は今回が最後になります。田中さんには、これまでのワークショップの最後に総括をお願いしますのでよろしくお願いいたします。今回は7つの症例報告を行います。活発な意見交換をお願いいたします」とあいさつした。

 当日は装蹄師や獣医師など39人が出席。北海道日高装蹄師会の武田英二会長を座長に、HBA静内診療所の野坂拓史氏による「オーストラリアにおける出生後の肢軸管理」、JBBA研修センターの田中弘祐氏による「子馬の屈筋腱の病的緊張(拘縮)3例」、北海道日高装蹄師会の設楽巧喜氏による「子馬の肢軸異常など4例」、JRA日高育成牧場の荻島靖史氏による「競走馬時代に蹄葉炎を発症し、その後継続的に装蹄療法を行った繁殖牝馬の一症例」、NOSAIみなみ家畜高度医療センターの宮越大輔氏による「蹄冠損傷の2例」、HBAエクワインメディカルセンターの水口悠也氏による「蹄骨に炎症像が見られた2例」、HBA診療事業部の前田昌也氏による「幼駒の蹄感染症例」の7つの症例報告が行われた。

 最後に田中氏は「昨年の9月はコロナの関係で開催できませんでしたが、今回で20回目を迎えることができました。20回で延べ836名が参加し、症例報告はこれまでに装蹄師の方に46症例、獣医師の方に39症例出していただき、今回を入れまして合計で85症例になります。これだけ協力していただき感謝申し上げます。作業をしながら写真を撮るのは大変な苦労だと思います。ここまで続けてこられたのは皆さんのおかげです。参加された方が少しでも勉強になればという思いで続けさせていただきました。皆様のご協力、ご支援に感謝申し上げます」と結んだ。

 出席者からは田中氏の長年の功績に感謝し花束が贈られた。