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ノブワイルドが白馬牧場にスタッドイン

  • 2021年01月26日
  • スタッドインしたノブワイルド
    スタッドインしたノブワイルド
  • 無事に白馬牧場へ到着した
    無事に白馬牧場へ到着した
  • ヴァーミリアンの貴重な後継種牡馬として期待は大きい
    ヴァーミリアンの貴重な後継種牡馬として期待は大きい

 1月21日午前7時過ぎ、新冠町西泊津にある白馬牧場に、本年から新たに種牡馬として供用されるノブワイルドがスタッドインした。

 ノブワイルドは牡9歳の鹿毛。父はヴァーミリアン、母はコウエイベスト、母の父はアンバーシャダイという血統。祖母は1987年に中山競馬場で行われた金杯(G3)を制覇したトチノニシキとなる。新ひだか町三石川上にある城地清満氏の生産馬で、2013年の北海道サマーセールにおいて5,250,000円(税込)で取引された市場取引馬として知られている。

 ノブワイルドの競走成績は39戦13勝2着5回3着4回。前田亘輝氏の所有馬、美浦の畠山吉宏厩舎の管理馬として2014年7月にデビュー。JRAで1勝した後、3歳になって南関東・浦和の小久保智厩舎へ転厩した。その後は短距離戦を中心に出走し2018年のテレ玉杯オーバルS(Jpn3)でJRA勢を相手に逃げ切って重賞初制覇。翌2019年のテレ玉杯オーバルS(Jpn3)でも持ち味のスピードを遺憾なく発揮してJRA勢に影をも踏まさず逃げ切って、Jpn3に格上げになった2013年以降では史上2頭目となる連覇を達成した。

 引退レースに選んだ1月13日の船橋記念は、好ダッシュで先手を取るも最後の直線で競走中止。左前球節完全脱臼という診断が下されたが、何とか一命をとりとめスタッドインへの道が開けた。

 父のヴァーミリアンは2007年のジャパンCダート(G1)、2008年のフェブラリーS(G1)などのG1/Jpn1を9勝した2007年JRA賞最優秀ダートホース。2011年から2017年まで種牡馬生活を送り、現在はノーザンホースパークで乗用馬となり、時折ライディングホースショーなどで往年の走りを披露しているという。

 

 種付料は受胎条件30万円。白馬牧場は「けがの状態が心配でしたが、無事にスタッドインできてよかったです。歩様や体調に関しては問題はありませんが、まだ患部を気にするようなところがありますのでしっかりと治療をしたいと思います。ヴァーミリアンの貴重な後継種牡馬ですし、ファンの多かった馬なので、なんとか無事に種付けできるようにしたいです」と話した。