馬産地ニュース

タワーオブロンドンがダーレー・ジャパン スタリオン コンプレックスにスタッドイン

  • 2020年12月24日
  • スタッドインしたタワーオブロンドン
    スタッドインしたタワーオブロンドン
  • 筋骨隆々の馬体を披露
    筋骨隆々の馬体を披露
  • デビュー戦から圧倒的なスピードを見せた
    デビュー戦から圧倒的なスピードを見せた

 12月22日午前8時40分過ぎ、日高町富浜にあるダーレー・ジャパン スタリオン コンプレックスに、来年から新たに種牡馬として供用されるタワーオブロンドンが、香港遠征からの帰国検疫を受けていた千葉県白井市にあるJRA競馬学校からスタッドインした。

 タワーオブロンドンは牡5歳の鹿毛。父はレイヴンズパス、母はスノーパイン、母の父はダラカニという血統で、日高町富川東にあるダーレー・ジャパン・ファームの生産馬になる。同じ母系には2016年の皐月賞馬ディーマジェスティ、本年のステイヤーズS(G2)に優勝したオセアグレイト、1997年のマイラーズC(G2)などを制覇したオースミタイクーン、英ダービー馬ジェネラス、英オークス馬イマジン、愛2000ギニー馬トリプティク、凱旋門賞馬トレヴなどそうそうたる名馬がいる。

 タワーオブロンドンはゴドルフィンの所有馬、美浦の藤沢和雄厩舎の管理馬として競走生活を送り18戦7勝2着3回3着3回。スピードスターとしてならし、2017年7月、札幌開幕初日の2歳新馬戦でデビュー勝ち。4戦目の京王杯2歳S(G2)で重賞初制覇を成し遂げた。3歳になり2018年のアーリントンC(G3)を1分33秒4のレースレコードで優勝。4歳になると持ち前のスピードにさらに磨きがかかり、2019年の京王杯スプリングC(G2)を1分19秒4のコースレコードで圧勝して見せた。そして秋のセントウルS(G2)は1分6秒7というレースレコードで優勝。続くスプリンターズS(G1)では異次元の加速を披露しG1初制覇を飾った。

 加治屋正太郎ノミネーションマネージャーは「もともと落ち着いた性格をしていると聞いていましたが、その通り、終始落ち着いた様子でスタッドインできました。筋骨隆々な馬体は見るからにスピード感を感じさせますね。スプリンターズS(G1)はもちろんのこと、1200mと1400mの重賞でレコード勝ちしているのは、種牡馬になってからも大きな長所になると思います。父のレイヴンズパスはヨーロッパのG1を勝ってアメリカのオールウェザーで行われたBCクラシック(G1)をレコードで勝つなど、世界を股にかけて走った馬です。その血が伝わっているタワーオブロンドンも、2歳、3歳、4歳と重賞を勝ってきたので、仕上がりの早さとスピードを武器に活躍していくタイプでした。母系も日本でおなじみのファミリーで今年のヨーロッパ2歳チャンピオンもこの系統です。世界の名血といっても過言ではないと思います。優れたスピード、素晴らしい馬体、優秀な母系と、種牡馬として成功する要素をすべて含んでいます。おかげさまでこちらの予想をはるかに上回るお申し込みをいただいており、うれしい限りです」と話した。

 来年の種付料は出生条件150万円と発表されている。