馬産地ニュース

ケープブランコがJBBA七戸種馬場へ移動

  • 2020年12月24日
  • 出発の時を待つケープブランコ
    出発の時を待つケープブランコ
  • 来年の種付条件は産駒誕生後支払20万円
    来年の種付条件は産駒誕生後支払20万円
  • スタッフに見送られ旅立った。
    スタッフに見送られ旅立った。

 12月20日早朝、新ひだか町静内田原にある日本軽種馬協会(以下JBBA)静内種馬場に繋養されていたケープブランコが、青森県上北郡七戸町にあるJBBA七戸種馬場へ移動した。

 牡13歳栗毛のケープブランコは、父がガリレオ、母がローレルディライト、母の父がプレシジウムという血統のアイルランド産馬。現役時代はアイルランド、フランス、イギリス、アメリカ、アラブ首長国連邦という5か国のレースに出走し15戦9勝2着1回。2009年にデビューし、2010年には愛ダービー(G1)、愛チャンピオンS(G1)に優勝、2011年にはアーリントンミリオンS(G1)、マンノウォーS(G1)、ターフクラシック招待S(G1)などを制してアメリカの芝牡馬チャンピオンに選出された。

 現役を引退した後の2012年からアメリカとニュージーランドで種牡馬入りし、日本では2015年からJBBA静内種馬場で供用。海外ではアメリカのサンズポイントS(G2)に勝ったカリフォルニアゴールドラッシュ、ニュージーランドのトンプソンH(G3)に勝ったダークプリンセス、ジェッキーシェバズ、ブランコベラなどの重賞勝ち馬や重賞入着馬を送り出している。日本では2018年JRAファーストシーズンサイアーランキングで3位にランクイン。2019年の毎日杯(G3)を逃げ切ったランスオブプラーナの父としても知られている。日本、アメリカ、ニュージーランドの3か国で重賞勝ち馬を送り出す種牡馬はそう多くないだろう。

 ケープブランコの移動には遊佐繁基場長や職員が見送り、中村北斗獣医師が馬運車に同乗。マイナス10度以下の極寒のなかで日の出前の出発になったが、馬装されたケープブランコは躊躇することなく七戸種馬場行きの馬運車に乗り込んだ。

 遊佐場長は「2015年から6年間を一緒に過ごしてきましたから、いなくなるのは寂しい気持ちです。とはいえ、これだけの競走成績を持つ種牡馬はそういないので、青森の生産者の方も楽しみにしています。芝だけでなくダートでも成績を出していますから、なんとか青森をはじめとした東北の生産者の方々にケープブランコを応援してほしいです。元気に過ごして活躍馬を送り出せるよう祈っています」と話した。

 来年の種付条件は産駒誕生後支払20万円となっている。