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ミスターメロディが優駿スタリオンステーションにスタッドイン

  • 2020年12月16日
  • スタッドインしたミスターメロディ
    スタッドインしたミスターメロディ
  • フレッシュな姿で優駿スタリオンステーションに到着
    フレッシュな姿で優駿スタリオンステーションに到着
  • スキャットダディの後継としての期待は大きい
    スキャットダディの後継としての期待は大きい

 12月15日午後3時すぎ、新冠町朝日にある優駿スタリオンステーションに、来年から種牡馬として新たに供用されるミスターメロディがスタッドインした。

 ミスターメロディのスタッドインには、優駿スタリオンステーションの飛渡清一社長やスタッフ、事務局(株)優駿関係者、近隣の牧場関係者が駆けつけ、期待の新種牡馬の前途を祝い種牡馬としての成功を祈った。

 ミスターメロディは牡5歳の鹿毛のアメリカ産馬。父はスキャットダディ、母はトラスティレディ、母の父はデピュティミニスターという血統で、近親には2005年のマーチS(G3)など6つのダートグレード競走を制覇したクーリンガー、2011年の兵庫ジュニアグランプリ(Jpn2)を制覇したゴーイングパワー、2019年のサマーチャンピオン(Jpn3)を制覇したグランボヌールなどがいる。2017年のOBS2歳エイプリルセールにおいて400,000$で取引されたトレーニングセール出身馬になる。

 ミスターメロディはグリーンフィールズ(株)の所有馬、栗東の藤原英昭厩舎の管理馬として競走生活を送り、17戦4勝2着3回3着1回。総獲得賞金は272,517,000円。2017年11月に東京競馬場で行われたダート1300mの2歳新馬戦を、後続に8馬身差、1分17秒4の2歳日本レコードの好タイムで優勝。3歳になり2018年のファルコンS(G3)で、アサクサゲンキ、フロンティア、モズスーパーフレア、ダノンスマッシュといった新旧の重賞ウイナーを相手に重賞初制覇を飾った。古馬になり2019年の高松宮記念(G1)で、セイウンコウセイ、ダノンスマッシュ、ティーハーフ、レッツゴードンキ、デアレガーロ、ロジクライ、アレスバローズ、ナックビーナス、モズスーパーフレア、ダイメイプリンセス、スノードラゴン、ラブカンプーなどの一流スプリンターを相手にG1初制覇を成し遂げた。

 ラストレースは本年11月のJBCスプリント(Jpn1)。11月26日付で競走馬登録を抹消し、現役生活にピリオドを打った。

 父のスキャットダディはわずか7世代の産駒から、2018年にアメリカでクラシック三冠を成し遂げたジャスティファイなど数多くの活躍馬を送り出した大種牡馬。その父は日本軽種馬協会所有の世界的名種牡馬ヨハネスブルグ、祖父は優駿スタリオンステーションで繋養されるヘニーヒューズの父であるヘネシーになる。

 2021年の種付料は受胎条件100万円(フリーリターン特約付)に決定。すでに多くの配合申し込みが寄せられているという。

 事務局の(株)優駿は「素晴らしい馬体をしています。来年の展示会では恥ずかしくない姿をお見せすることができると思います。スキャットダディは長生きしていれば世界でもトップクラスの種牡馬として君臨していたはずです。世界的に見ても貴重な後継種牡馬ですし、日本ではおそらく最初で最後の後継になるのではないでしょうか。産駒には父同様、芝の短いところでの活躍を見込んでいます」と話した。