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ノーザンファーム繁殖牝馬セールが開催される

  • 2020年11月04日
  • 最高価格のダーヌビウス
    最高価格のダーヌビウス
  • ダーヌビウスは7,200万円で落札
    ダーヌビウスは7,200万円で落札
  • 高額2位アウトライア
    高額2位アウトライア
  • 高額3位ベットーレ
    高額3位ベットーレ
  • 高額4位サブトゥエンティ
    高額4位サブトゥエンティ
  • 高額5位サンライズシェル
    高額5位サンライズシェル

 今回で2回目となるノーザンファーム繁殖牝馬セール(主催・ノーザンホースパーク)が10月27日、苫小牧市のノーザンホースパークで行われた。

 3歳の未供用馬から15歳の受胎繁殖牝馬までの64頭(前年比4頭増)がせりにかけられ、62頭(同5頭増)を売却。96.9%で総額7億6,340万円(税込み、以下同)を売り上げた。

 リーディングブリーダーを続けるノーザンファームの繁殖牝馬が入手できる数少ないチャンスとあって午前10時30分の展示には大勢のバイヤーが集まって、体形や体格、気性などをチェックする姿があった。

 最高価格となったのは年度代表馬ジェンティルドンナの全姉でヴィクトリアマイル(G1)2着などの活躍馬ドナウブルー直仔で、未供用馬の「ダーヌビウス(3歳、父キングカメハメハ)。母の父はディープインパクトで、ブラックタイプにはロジャーバローズの名前も。500万円からスタートしたせりは時に大きく、ときに100万円単位でせり上がり、最終的には79,200,000円でフィニッシュ。鬼塚義臣氏が落札した。

 高額2位は、最優秀3歳牝馬ハープスターの初仔で、ハービンジャーを受胎している「アストライア(4歳、父キングカメハメハ)。こちらも母の父はディープインパクトで、ブラックタイプにはダービー馬のアドマイヤベガの名前が見える血統だ。こちらは1500万円からスタートすると100万円単位でせり上がり、最終的には鬼塚義臣氏が61,600,000円でハンマープライス。受胎牝馬の最高落札価格馬となった。

 高額3位は、イタリアの重賞勝馬で、サトノダイヤモンドを受胎しているベットーレ(11歳、父ブルエアフォース。今春のフィリーズレビュー(G2)3着で桜花賞(G1)にも駒を進めたナイントゥファイブの母親でもあり、繁殖牝馬として5年連続で出産している優秀な繁殖牝馬だ。52,800,000円で石川達絵氏が落札。また高額4位は人気種牡馬キズナを受胎しているサブトゥエンティ(8歳、父キングカメハメハ)。こちらは祖母フサイチエアデール、母ライラプスがともに活躍牝馬。今春の宝塚記念(G1)を勝ったクロノジェネシスがブラックタイプから漏れてしまうほどの活気溢れるファミリーで、テクノファームが29,700,000円で、続いてホープフルS(G2)を勝ったシャイニングレイの半妹サンライズシェル(5歳、父キンシャサノキセキ)を犬塚悠治郎氏が26,400,000円で競り合いを制している。

 セール終了後、ノーザンレーシングの吉田俊介氏は「生産者の方々だけではなく、馬主の方々にもご参加いただくなど、今年もたくさんの方に購買登録を行っていただき、感謝申し上げます。自分たちの名前を冠につけたセールなので、手放すのが惜しいような馬を上場させたところ、高い評価をいただきました。取引いただいた繁殖牝馬の産駒が活躍してくれることを期待するとともに、ブラックタイプがさらに厚みを増すように、私たちも頑張ります」と締めくくった。