馬産地ニュース

オータムセールが開催される

  • 2020年10月22日
  • 最高価格落札のNo.198「コウユーノミチ2019」
    最高価格落札のNo.198「コウユーノミチ2019」
  • コウユーノミチ2019
    コウユーノミチ2019
  • 牡馬の最高価格となったNo.174「オーシャンレディー2019」
    牡馬の最高価格となったNo.174「オーシャンレディー2019」
  • オーシャンレディー2019
    オーシャンレディー2019
  • 感染症対策を呼び掛ける木村組合長
    感染症対策を呼び掛ける木村組合長
  • 感染症対策が施された入場ゲート
    感染症対策が施された入場ゲート
  • オンラインビッドシステムの試験運用も行われた(画面はサンプル画像)
    オンラインビッドシステムの試験運用も行われた(画面はサンプル画像)

 10月19、20日の2日間、日高軽種馬農業協同組合(木村貢代表理事組合長)が主催する、北海道市場オータムセール・サラブレッド1歳が、新ひだか町静内にある北海道市場で開催された。

 2日間で466頭(牡187頭、牝279頭)が上場されて、365頭(牡154頭、牝211頭)が売却。78.3%の売却率で、売却総額は1,259,940,000円(税込、以下同)を記録。平均価格は3,451,890円となった。

 セールに先だち、木村貢市場長は「ご多用のなか多数の購買者の方々にご参加いただき、心からから感謝申し上げます。本年の北海道市場は移動制限の発令のため、トレーニングセールを中止せざるを得なくなり、またセレクションセールが開催を延期するなどご心配をおかけしましたが、試行錯誤の中でセレクションセール、サマーセール、セプテンバーセールと開催することができ、また昨年と変わらぬ売上げを記録することができました。これは、競馬の開催を続けていただいた主催者の方々の努力と、購買者のみなさま方のご理解、ご協力に負うものと感謝しております。また、このオータムセールでは遠隔地からでもせりに参加できるようにオンラインビッドシステムの試験運用を行うこととしました。この点につきましてもご理解、ご協力をお願いします」とあいさつ。多数の購買を呼びかけた。

 開催を通した最高価格は長田ファーム生産の「コウユーノミチ2019」(牝、父エスポワールシチー)の12,100,000円(税込)。250万円からスタートしたせりは複数の購買者からの声掛けで順調にせり上がり、東京都の犬塚悠治郎氏が長い競り合いを制している。

 これに次いだのは増本牧場生産の「オーシャンレディー2019」(牡、父パドトロワ)の11,220,000円。祖母のネヴァーブライターが、テイエムオペラオーの母ワンスウエドの半妹という血統で、千葉県の長谷川成利氏が落札した。

 なお、団体購買では岩手県馬主会が14頭(牡12頭、牝2頭)を総額85,800,000円で、兵庫県馬主協会が6頭(牡4頭、牝2頭)を総額18,040,000円で、石川県馬主協会が12頭(牡1頭、牝11頭)を総額28,160,000円で購買した。

 セール終了後、木村組合長は「今年は新型コロナウイルスの関係で開催スケジュールの変更を余儀なくされましたが、売り上げ好調な地方競馬が自分たちの競馬場で2歳馬をデビューさせようと補助馬制度を導入させてきたことが購買者の購買意欲を高めていると思っています。たくさんの方々のおかげで昨年を超える売上げを記録することができましたこと、改めて感謝いたします」と好調だった市場をふりかえった。

 試験運用されたオンラインビッドシステムは39人の利用登録があり、4頭がせり落とされた。大きなトラブルもなく関係者はほっと胸を撫でおろした。今後は、さまざまなシミュレーションを想定し、本格運用へ向けて加速させる構えだ。