馬産地ニュース

セレクションセールが開催される

  • 2020年08月28日
  • 最高価格馬落札シーン
    最高価格馬落札シーン
  • 最高価格No.155「キルシュワッサー2019」
    最高価格No.155「キルシュワッサー2019」
  • 高額2位No.125「スマッシュハート2019」
    高額2位No.125「スマッシュハート2019」
  • 牝馬の最高価格No.91「ティズウインディ2019」
    牝馬の最高価格No.91「ティズウインディ2019」
  • 高額4位No.21「ゴールドコイン2019」
    高額4位No.21「ゴールドコイン2019」
  • 高額5位No.209「プリモタイム2019」
    高額5位No.209「プリモタイム2019」
  • 会場入り口では検温が行われた
    会場入り口では検温が行われた

 新型コロナウイルス感染拡大防止のために、開催が遅れていた「北海道市場セレクションセール2020」(主催・日高軽種馬農業協同組合)が8月24日、新ひだか町静内神森の北海道市場で開催された。恒例となっている前日展示は中止。せり当日は厳しい入場制限を設けた上に、場内各所には消毒用アルコールを設置。入場時にも検温が義務付けられるなどの厳戒態勢下で行われた。

 セレクションセール選定委員会によって選りすぐられた225頭がラインナップ。2頭が欠場し、223頭(牡159頭、牝64頭)が上場し、売却頭数は184頭(牡137頭、牝47頭)。売却率は昨年にわずかに及ばなかったものの歴代2位の82.51%を記録し、売却総額3,589,300,000円、平均価格19,507,065円はともに過去最高を記録した。

 最高落札価格馬は上場番号155番「キルシュワッサー2019」(牡、父ドゥラメンテ、日高町・天羽禮治牧場生産)。初年度産駒が好調なドゥラメンテ産駒で、母キルシュワッサーは、サクラバクシンオー直仔のJRA4勝馬。激しい競り合いとなり、最後はレッツゴードンキ(桜花賞(G1))やストレイトガールの馬主として有名な廣崎利洋HD(株)が79,200,000円で落札した。

 高額2位は上場番号125番「スマッシュハート2019」(牡、父キズナ、浦河町・酒井牧場生産)。祖母のビーナスラインが函館スプリントS(G3)優勝というスピード馬で、曾祖母ホクトペンダントが桜花賞(G1)5着、4代母ホクトビーナスが桜花賞(G1)2着というファミリー。父が成功種牡馬キズナという魅力的な血統も評価され寺田千代乃氏が66,000,000円で競り合いを制した。

 高額3位は上場番号91番「ティズウインディ2019」(牝、父ディープインパクト、浦河町・酒井牧場生産)。本当に貴重なものとなったディープインパクト直仔で、母のティズウインディは米国インディアナオークス(G2)の優勝馬。母の弟にはベルモントS(G1)3着パッチがいる血統で石川達絵氏が63,800,000円で落札。なお、この馬が牝馬の最高価格馬となった。

 高額4位は上場番号21番「ゴールドコイン2019」(牡、父ロードカナロア、浦河町・笹島政信氏生産)の57,200,000円、高額5位は上場番号209番「プリモタイム2019」(牡、父ヘニーヒューズ、新ひだか町・グランド牧場生産)の53,900,000円、これらを含めて、税込3,000万円以上で取引された馬は30頭。5,000万円以上の高額馬も8頭という活気あふれる市場となった。

 セール終了後、木村貢市場長は「市場が開催できるのか、出来たとしても購買者の方が足を運んでくれるのか、本当に不安だった。いろいろな方のお力添えいただいたおかげでせりを開催することができたが、中央競馬、地方競馬の開催が止まらなかったことも大きな要因。購買者の方には窮屈な思いをさせたと思うが、本当に感謝している」と述べた。

 セレクションセールの詳細な結果につきましてはこちらをご覧ください。

https://www.jbis.or.jp/seri/2020/11B2/