ノースクイーンカップはクオリティスタートが勝利
7月16日、門別競馬場ではグランダム・ジャパン2020シリーズ、古馬シーズン第3戦となる、第19回ノースクイーンカップ(H2)【シニスターミニスター賞】がダート1800mで行われた。
今年は大井からナムラメルシー、ナンヨーオボロヅキ、グランモナハートの3頭と佐賀からアンバラージュを迎え、10頭の牝馬がエントリーした。
2.2倍の1番人気に推されたのは、大井から参戦のナムラメルシー。エンプレス杯(Jpn2)2着などの実績があり、初重賞勝利を目指して門別へ挑んできた。2.4倍の2番人気はヒダカソウカップを連覇したクオリティスタート。体調はさらに上向き、ここは連勝を飾りたい。5.7倍の3番人気は大井からの参戦組、ナンヨーオボロヅキ。高知所属時代、高知優駿など重賞3勝をあげた実力馬だ。
交流重賞、ブリーダーズゴールドカップ(Jpn3)に繋がる重要な1戦、揃ったスタートから押してグランモナハートが先手を奪う。次いでナンヨーオボロヅキ、アンバラージュ、ナムラメルシーと先行集団は遠征組で占められた。それを見るように中団に付けたクオリティスタートは単独5番手を追走。向こう正面では先団を行く4頭が大きく後続を突き放し、縦長の展開になった。3コーナーから進出をはじめたクオリティスタートは、残り600m地点で先行集団に襲いかかり、1頭1頭競り落としていく。直線に向いて最後の1頭グランモナハートを抜き去り先頭へ躍り出るが、入れ替わりで佐賀のアンバラージュが盛り返してくる。残り100mからはアンバラージュとクオリティスタートの一騎打ちとなり、2頭ほぼ同時にゴール。写真判定の結果、外クオリティスタートに軍配が上がった。勝ち時計は1分57秒1(曇・稍重)2着アンバラージュとの着差はハナ差、3馬身差の3着にはグランモナハート、人気のナムラメルシーは9着という結果だった。
ヒダカソウカップにつづき、重賞2連勝を飾ったクオリティスタート。鞍上の桑村真明騎手は「勢いは内側の馬の方があったので、負けてるかな?と思いましたが、勝ててホッとしています。このレースに向けて調子は上がっていましたし、このまま良い状態をキープしたいですね」と安堵の表情。
管理する角川秀樹調教師は「春先からこのレースに照準を合わせて調整してきたので、勝てて嬉しい。道中もいい位置に付けれたけど、4コーナー周ってから外に出すのが早すぎたかなという感じもある。内の馬が二の脚を使った時はヒヤヒヤしました」と振り返った。
クオリティスタートは父ダノンシャンティ、母グッドゲーム、母の父Fly Till Dawnという血統の6歳牝馬。生産はオジュウチョウサンやビービーガルダンなどを生産した平取町の坂東牧場。
今後は金沢の読売レディス杯(8/18)、水沢のビューチフルドリーマーカップ(8/30)に登録を済ませており、グランダムジャパン古馬シーズンの女王を目指す。