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ジェイエス冬季繁殖馬セールが開催される

  • 2020年01月23日
  • 最高価格を記録したジャーマンアイリス
    最高価格を記録したジャーマンアイリス
  • 最高価格はカネヒキリ牝馬だった
    最高価格はカネヒキリ牝馬だった
  • 高額2位ダウンタウンガール
    高額2位ダウンタウンガール
  • 高額3位トクラットリバー
    高額3位トクラットリバー
  • 真剣にチェックする購買者の方々
    真剣にチェックする購買者の方々

 新ひだか町の競走馬総合商社ジェイエス(服部健太郎社長)主催による冬季繁殖馬セールが1月22日(水)、北海道市場において開催された。

 今回の上場頭数は55頭(前年比19頭増)。売却頭数は前年比4頭増の30頭で、売却率は54・55%。昨年比16,955,200円増の96,184,000円(税込)を売り上げた。

 毎年、秋と冬に行われる同セール。繁殖馬セールに上場される馬は、受胎繁殖牝馬と未供用含む空胎繁殖牝馬に大別されるが、近年の傾向としては可能性を秘めた若い繁殖牝馬に需要が高まっている。

 今回は、繁殖牝馬ばかりではなく受胎種牡馬もエイシンヒカリやシルバーステートなど産駒がデビュー前のフレッシュな馬が多く集まり、会場は可能性を求める購買者たちで賑わいを見せた。

 結果、最高価格は2019年1月10日に競走登録を抹消されたジャーマンアイリス(7歳、父カネヒキリ)。半弟にアイスバブル、近親にクロフネがいる血統で、競走成績はJRA2勝。激しい争奪戦が繰り広げられた結果、(有)ムラカミファームが14,850,000円で落札した。

 高額2位はシルバーステート受胎牝馬の米国産ダウンタウンガール(10歳、父シティジップ)の13,750,000円。外国産馬として輸入され、ファルコンS(G3)などに勝ったヘニーハウンドの半妹という血統で、自身は北米2勝。産駒のダウンタウンキラリ、ダウンタウンプリマはともにJRAで勝ち星を記録。この馬は「テイエム」でおなじみの竹園正継氏が落札している。

 高額3位はダイワメジャー受胎牝馬のトクラットリバー(10歳、父ウォーエンブレム)。自身はJRA1勝だが、母ケープリズバーンがTCK女王盃(G3)の優勝馬で、祖母はフランス重賞優勝馬。一族には名種牡馬グリーンダンサーもいるファミリー。人気種牡馬を受胎しているということもあって12,100,000円で(有)飛野牧場が落札している。

 セール終了後、(株)ジェイエスの大西恵介氏は「例年、冬季セールは頭数確保に頭を痛めるところですが、昨年を大きく超える上場頭数の申し込みをいただき、感謝申し上げます。また、多くの購買者の方々に参加いただきまして活発な取引が行われたと思います。今後も魅力ある市場を展開できるように努力していきますのでよろしくお願いいたします」とコメントした。