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ブロッサムCはネーロルチェンテが重賞初勝利

  • 2019年11月11日
  • 最内に進路を取り粘りこみを図るネーロルチェンテ
    最内に進路を取り粘りこみを図るネーロルチェンテ
  • 重賞挑戦2戦目で大輪の花を咲かせた
    重賞挑戦2戦目で大輪の花を咲かせた
  • 名前の通り漆黒の美しい牝馬
    名前の通り漆黒の美しい牝馬
  • 嬉しい重賞初勝利
    嬉しい重賞初勝利
  • 表彰を受ける関係者の皆さん
    表彰を受ける関係者の皆さん

 11月7日、今季開催最終日を迎えた門別競馬場では、牝馬による2歳重賞HBA賞第7回ブロッサムカップ(H3)【ディスクリートキャット賞】がダート1700mで行われた。

 今年も2歳牝馬重賞路線は混戦模様。人気の一角を担うであろうエーデルワイス賞(Jpn3)3着のミナトノヨーコが出走を取り消し、重賞初出走のメンバー含め、11頭がエントリーした。

 3.4倍の1番人気はここが重賞初挑戦となるノーザンリバーの初年度産駒、モリデンリバー。2番人気はリリーC勝ち馬のプリモジョーカーで4.0倍。3番人気は、JRA札幌競馬場で行われたクローバー賞で3着と健闘したアンライバルド産駒、リヴェールブリスが4.5倍と人気は割れていた。

 レースは、スタンド前からのスタート。11番人気のスマイルエルフが先手を奪い、外からプリモジョーカー、リヴェールブリスは3番手、エンジェルパイロ、レッドカード、ネーロルチェンテが先頭集団を形成した。3コーナーを回って馬群が一気に詰まる。逃げるスマイルエルフを最初に捕らえたのは外目をピッタリマークしていたプリモジョーカー。しかし、直線を向くと大外から捲って来たネーロルチェンテがプリモジョーカーを交わし、先頭へ躍り出る。そのまま独走体制に入ると、後続に3馬身の差をつけて8番人気のネーロルチェンテが重賞初勝利を飾った。勝ち時計は1:50.1(曇・稍重)2着は中団で脚を溜めて末脚を爆発させた10番人気のレッドカード、1馬身1/2差の3着は9番人気のルナクレアが入り、波乱の結果となった。

 今季重賞6勝目、自身が持つホッカイドウ競馬最高齢重賞勝利記録(52歳11か月)をさらに52歳11か月14日に更新した宮崎光行騎手は「テン乗りでしたが、同じレースを走ったこともある馬なので、強くなりそうだなと感じていました。テンの速さもわかっていましたが、今回は落ち着かせて、折り合い重視で。先頭に立ったら遊ぶところがあるとも聞いていたんですが、手応えが良すぎて早めの仕掛けになりました。なんとか凌げて良かったです」と振り返った。

 管理する米川昇調教師は今季重賞初勝利「いい雰囲気でレースに臨めました。思った以上に強い競馬をしてくれて嬉しい限りですね。今後は南関東へ移籍となりますが、向こうへ行っても良い競馬ができると思うので期待しています」と頬を緩ませた。

 ネーロルチェンテは父ベルシャザール、母アデュラリア、母の父クロフネという血統の2歳牝馬。生産は、日高町にあるナカノファームで、主な生産馬に13年のデイリー杯2歳S(G2)を勝ったホウライアキコ、毎日杯(G3)など重賞2勝のチアズシュタルクなどがいる。イタリア語でネーロ(黒)ルチェンテ(輝く)の名の通り、黒光りする馬体が美しい同馬には、光り輝く未来が待っているだろう。