馬産地コラム

ミスタートウジンを訪ねて~白井牧場

  • ミスタートウジン~1
    ミスタートウジン~1
  • ミスタートウジン~2
    ミスタートウジン~2
  • ミスタートウジン~3
    ミスタートウジン~3
  • 25歳となり、牧場では「じいちゃん」と呼ばれています
    25歳となり、牧場では「じいちゃん」と呼ばれています

 14歳まで走り続けた鉄の男、ミスタートウジンを訪ねた。現在は故郷・白井牧場で功労馬生活を送っている。

 現在、25歳。人間で言うと100歳近いが、パワフルな馬体はその事実に疑問符を投げつけたくなる。放牧地へ会いに行くと、取材カメラに興味をひいたのか、一目散に駆け寄って来た。同牧場スタッフの川島さんに近況を伺うと、「健康面は安定して良好です。老いのせいか、顔の白い毛が増えてきたのと、背中の筋肉がやや落ちてきましたが、しっかり食べて馬体重は600kg近くあります。牧場では“じいちゃん”と呼んでいます。」と、伝えてくれた。

 好物はニンジンで、誕生日にはファンからニンジンやリンゴ、お手紙が贈られてくるという。去勢はしておらず、この歳でも馬っ気を出すほど。今でもアテ馬の役割を担っていて、牝馬を見たら途端に牡馬としての気持ちが全面にこみ上げてくるというから、タフな生き様は相変わらずだ。

 ミスタートウジンは父ジュニアス、母ナオユキという血統。半兄にミスターシクレノン(鳴尾記念、ダイヤモンドS優勝)がいる。2歳のデビューから520kg前後の恵まれた馬格を生かし、力の要るダートで本領を発揮。主にダートのマイル前後で勝利を積み重ねた。現役当時はダート路線が整備中で、ダート馬にとっては不遇の時代にあったが、後に重賞昇格となる平安S、武蔵野S、ガーネットSを優勝。大井競馬の最高峰・帝王賞では2着に入り、4億円以上を稼ぐ実績を残した。

 彼の凄みはこれだけではない。強靭な身体能力を生かし、一線級とまじって息長く現役を続けた。成績こそ奮わなかったものの、12歳、13歳となっても汗を流し、引退する14歳まで懸命に駆け抜けた。勇猛果敢に若馬に挑んでいくミスタートウジンから、元気をもらったファンも少なくないはずだ。通算成績は99戦11勝。

 ロングランの戦歴も納得といわんばかりに、高齢となった今も健在ぶりが光る。何年か後、長寿の一頭として紹介する機会が訪れそうな予感もしてくる。

 「心臓の強い馬ですし、長生きしてくれると思います。シンボリルドルフが今、30歳で元気ですからね。まずは30歳を目標にしていきたいです。」と、川島さんの言葉にも力が込められていた。


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