2017年03月20日 フラワーC G3
優勝馬:ファンディーナ
プロフィール
- 生年月日
- 2014年03月10日 03歳
- 性別/毛色
- 牝/青鹿毛
- 戦績
- 国内:3戦3勝
- 総収得賞金
- 51,735,000円
- 母 (母父)
- ドリームオブジェニー(FR) by Pivotal(GB)
- 馬主
- (有) ターフ・スポート
- 生産者
- 谷川牧場 (浦河)
- 調教師
- 高野 友和
- 騎手
- 岩田 康誠
今年の牝馬クラシック路線を占うフラワーカップ(G3)を制したのはファンディーナ、浦河の名門谷川牧場の生産馬だ。
レースでは、スタートを決めると2番手を楽に追走し、直線で抜けるとあっさりと5馬身差の圧勝劇を演じた。デビューから不敗の3連勝で重賞タイトルを手中にした。
フラワーカップ(G3)の歴史の中で不敗の優勝は史上4頭目。勝ち時計の1分48秒7は、06年キストゥヘヴンが記録した1分48秒9をコンマ2秒更新するレースレコードになり、2着馬との着差はレース史上最大着差となった。
谷川牧場は過去に、種牡馬として伝説の名馬シンザンを繋養して、内国産種牡馬、そして日高の生産界の礎を築いてきた。生産馬にはタケホープ(日本ダービー)、ミナガワマンナ(菊花賞)、タケフブキ、チョウカイキャロル(いずれもオークス(G1))、サクセスブロッケン(フェブラリーS(G1))などのG1勝ち馬のほか、多くの重賞勝馬がいる。
「芝のG1を取りたい」。2年前に別の取材で伺った時に話していた谷川貴英社長の言葉だ。
サクセスブロッケンがフェブラリーS(G1)に勝ち、インカンテーションは同レース2着。そんな谷川社長が期待したのは英国のタタソールズ・ディセンバー繁殖セールを経て導入した本馬の母ドリームオブジェニーの子供たちだ。初年度産駒ナムラシングン(父ヴィクトワールピサ)は昨年の若葉Sでハナ差2着で権利を獲得し皐月賞(G1)に駒を進め、2番仔がファンディーナ。1歳年下にはハーツクライを父に持つ半弟もいる。
本馬は、2年前に筆者が取材をしていたので当時の写真を掲載させていただいたが、当時から谷川社長も喜こぶ大きくがっしりとした馬体を見せていた。
今回の取材日は3月25日で前日に5番仔の半弟(父ハーツクライ)が誕生。長い脚を持つこの牡馬も大きくなりそうだ。また、本馬に似て骨量も豊富に持ち合わせている。スタッフの方も「本当に仔だしの良い母馬で、(この親の仔は)全部期待しています。」と逞しそうに母馬を見ていた。
取材の日に本馬の次走は皐月賞(G1)に決まった。
谷川社長は「男馬に挑戦するという意図ではないのです。中2周で走らせるのが難しそうなので桜花賞(G1)に出せなかったのです。」と控えめに話す。
いずれにしても、皐月賞(G1)の次は日本ダービー(G1)となる。おそらくG1戦線が続くと思われるが、谷川社長の「芝のG1がとりたい」という夢に近づいた本馬の快勝だった。