重賞ウィナーレポート

2014年11月09日 AR共和国杯 G2

2014年11月09日 東京競馬場 曇 良 芝 2500m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:フェイムゲーム

プロフィール

生年月日
2010年05月11日 04歳
性別/毛色
牡/青鹿毛
戦績
国内:13戦4勝
総収得賞金
411,148,000円
ハーツクライ
母 (母父)
ホールオブフェーム  by  アレミロード(USA)
馬主
(有) サンデーレーシング
生産者
ノーザンファーム (安平)
調教師
宗像 義忠
騎手
北村 宏司

 古馬にとってここを勝てば、秋のG1シリーズ参戦も見込めるアルゼンチン共和国杯(G2)。勝ち馬や出走馬からも後のG1馬が出ている出世レースを制したのは、2番人気のフェイムゲームだった。

 最後の直線、外に進路を取ると、あっという間に後続を突き放していったフェイムゲームの姿をTVで見ていた、ノーザンファーム空港牧場の樋口正春厩舎長は、「人気も背負っていましたし、その期待通りのレースを見せてくれると信じてました」と笑顔を見せる。

 樋口厩舎長とは、フェイムゲームの初重賞勝利となる京成杯(G3)の後にもお話を聞かせてもらっているが、その時は調整などで跨っていたこともある、半兄バランスオブゲームとの比較について、「バランスオブゲームが重賞馬という背中をしていただけに、育成時の弟(フェイムゲーム)はまだ子供っぽさが残っていました」と話している。だがその後、フェイムゲームは左前脚の骨折もあって、再び樋口厩舎長の元で管理されることとなった。

 「休養で来ていた期間でもまだ子供っぽさは残っていましたが、それだけに成長の余地はまだまだ残されているんだろうなとも感じていました。また父は成長力に定評のあるハーツクライですし、本当に良くなるのは古馬となってからではないかと思ってもいました」(樋口厩舎長)

 今年のダイヤモンドS(G3)で重賞2勝目をあげると、天皇賞(春)(G1)、宝塚記念(G1)といったG1レースでも善戦。オールカマー(G2)では6着ながらも勝ち馬とは0秒2差のレースをしており、まさに叩き二走目となるこのアルゼンチン共和国杯(G2)は、更なる上積みも見込めた。

 「G1でもいいところはありましたし、力を付けていることはレースを見ていても確認できました。それでもアルゼンチン共和国杯(G2)のレースぶりからして、ここまで強くなったことにはビックリもしています」(樋口厩舎長)

 勝ちっぷりの良さから一時はジャパンカップ(G1)挑戦も視野に入っていたが、この度、陣営からは有馬記念(G1)に向けて調整を行っていくことを表明。中山コースは京成杯(G3)を含めここまで2勝と、相性のいいコースでもある。

 「自分も有馬記念(G1)が向いているのではと思っていました。まだ先ではないかと思っていたG1タイトルも視野に入ってきましたし、ぜひとも好走以上の結果を期待したくなります」(樋口厩舎長)

 成長力のあるハーツクライ産駒に加え、今のフェイムゲームには勢いもある。アルゼンチン共和国杯(G2)から有馬記念(G1)まで7週間。その期間にG1馬たちとの差をどこまで縮め、そして逆転できるのか。有馬記念(G1)での走りが楽しみになってきた。