重賞ウィナーレポート

2014年04月12日 NZトロフィー G2

2014年04月12日 中山競馬場 晴 良 芝 1600m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:ショウナンアチーヴ

プロフィール

生年月日
2011年01月24日 03歳
性別/毛色
牡/黒鹿毛
戦績
国内:7戦3勝
総収得賞金
107,626,000円
馬主
国本 哲秀
生産者
(有)社台コーポレーション白老ファーム (白老)
調教師
国枝 栄
騎手
後藤 浩輝

 母の名前にも入った冠名の「ショウナン」、そして2頭の父である「ショウナンカンプ」も揃ってワンツーフィニッシュとなった、今年のニュージーランドT(G2)。勝ったショウナンアチーヴは母のショウナンパントルと共に白老ファームの生産馬であったが、実は2着のショウナンワダチの母ショウナンマライアもまた、白老ファームの生産馬であった。

 「ショウナンアチーヴの勝利だけでなく、ゆかりのあるショウナンマライアの産駒が2着に入ってくれたこともどこか嬉しかったですね」とは白老ファームの橋本裕充場長。晴れて重賞勝ち馬の母となったショウナンパントルではあるが、2011年の春、ショウナンアチーヴを産み落とした後に事故で亡くなっている。

 「ショウナンアチーヴは生まれた頃から素晴らしい馬でした。現在のショウナンアチーヴの活躍を見ても、繁殖牝馬としても名牝になれたであろうショウナンパントルが亡くなったことは残念でなりません」(橋本場長)

 ショウナンパントルの産駒で唯一、競走馬としてデビューができたショウナンアチーヴは、2歳の9月にデビューを果たすと、そこからコンスタントにレースを使われて行き、ついには朝日杯FS(G1)でG1出走を果たす。

 「ゴール前では勝ったと思いました。それだけ惜しい競馬でしたが、重賞級の能力を証明してくれたとも思えるような結果でもありましたし、いつか重賞制覇のチャンスは巡ってくるとも期待していました」(橋本場長)

 3歳初戦となるファルコンS(G3)では2番人気の支持を集めたものの、スタートのタイミングが合わず、最後の直線では不利もあって6着に敗れる。それでも朝日杯FS(G1)と同条件の舞台、そしてG1 2着の実績を評価したファンは、このニュージーランドT(G2)でショウナンアチーヴに1番人気の支持を与えた。

 スタートではまた出遅れ、最後方からのレースを余儀なくされるも徐々にポジションを上げていき、残り一ハロンでは同じ勝負服のショウナンワダチとの叩き合いに持ち込む。

 「ショウナンアチーヴの長所は能力の高さに加え、類い希な勝負根性だと思います。それをゴール前の競り合いで見せてくれました。レースぶりからも1戦1戦ごとに成長力を証明してくれていますし、今後の活躍が楽しみになってきます」(橋本場長)

 次走にはNHKマイルC(G1)を予定。今は亡き母ショウナンパントルに、G1タイトルを授ける日はすぐそこまで来ている。