重賞ウィナーレポート

2005年02月26日 アーリントンC G3

2005年02月26日 阪神競馬場 曇 良 芝 1600m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:ビッグプラネット

プロフィール

生年月日
2002年05月02日 03歳
性別/毛色
牡/青毛
戦績
国内:2戦2勝
総収得賞金
97,106,000円
ブライアンズタイム(USA)
母 (母父)
ロンドンブリッジ  by  ドクターデヴィアス(IRE)
馬主
(有) ビッグ
生産者
下河辺牧場 (門別)
調教師
南井 克巳
騎手
武 豊
  • 本馬の半弟1歳
    本馬の半弟1歳
  • 本馬の半弟1歳
    本馬の半弟1歳
  • 春の兆し~下河辺牧場
    春の兆し~下河辺牧場
 半姉にGⅠ馬ダイワエルシエーロを持つ本馬の兄弟重賞制覇は、生産牧場の下河辺牧場にとっては、大きな意味のある勝利となった。
 門別町福満の下河辺牧場は、100頭ほどの繁殖牝馬を持ち中期育成から調教トレーニングまで総合的な競走馬づくりを行っているが、その第一期生が本馬の母ロンドンブリッジ(母の父ドクターデヴィアス、桜花賞2着)で、第一仔が半姉ダイワエルシエーロ(父サンデーサイレンス、オークス他 掲載有り)、第二仔が本馬となる。
 同牧場では、下河辺俊行社長を中心に長男の行雄氏(繁殖責任者)、次男隆行氏(育成・調教責任者)と50名のスタッフで“強い競走馬づくりの為の理想的な牧場づくり”に取り組んできたが、本馬の殊勲にまた大きな手ごたえを掴んだようだ。

 このレースでは、デビューの新馬戦での展開と同じように、逃げて危なげなく快勝し、クラシック戦線に名乗りをあげたが、行雄氏は「嬉しいです。母の走りを彷彿させるレースでした。でもまだ2戦ですからね。これからどの路線に進むのかまだ分かりませんよ。(大一番には)抑える競馬も覚える必要もあるでしょうし、とにかく無事に春のGⅠ戦線で母親譲りのスピードを活かして活躍して貰いたい」と満面の笑みを浮かべる。
 同牧場では、ダイワエルシエーロの他に三冠牝馬スティルインラブのGⅠ馬を輩出しているが、牡馬で始めてのGⅠ制覇に本馬への期待は大きい。

 本馬と姉の活躍に兄弟の活躍も楽しみだが、全弟の2歳は年内のデビューを目指して、千葉の下河辺トレーニングセンターでしっかりと乗り運動を続けているという。また1歳になった半弟(父アフリート)は同場で放牧中だが、案内して頂いた行雄氏は「馬仲間では、いたずらをする仔ですが、人には素直です。見るからにスピードタイプの良い馬でしょう」と優しい眼差しを向けていた。
 母ロンドンブリッジは、前回に取材をした同町内の分場で4月の出産(父ダンスインザダーク)を控え、元気に過ごしているという。

 大きな丘の上に広がる下河辺牧場も、例年に無い積雪に覆われているが、取材の日は天気も良く、春の兆しを感じさせる木漏れ日が明るく輝いていた。本格的な出産、種付けのシーズンを迎え、日高の牧場も躍動し始める。3歳限定マイル重賞、第14回アーリントンC(GIII)は、武豊騎乗のビッグプラネットが1番人気に応えて逃げ切り勝ちを収めた。同騎手にとって、このレース5勝目、重賞通算200勝目の記念すべき勝利となった。