重賞ウィナーレポート

2004年09月11日 朝日ChC G3

2004年09月11日 阪神競馬場 曇 良 芝 2000m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:スズカマンボ

プロフィール

生年月日
2001年04月28日 03歳
性別/毛色
牡/鹿毛
戦績
国内:11戦3勝
総収得賞金
292,068,000円
サンデーサイレンス(USA)
母 (母父)
スプリングマンボ(GB)  by  Kingmambo(USA)
馬主
永井 啓弍
生産者
グランド牧場 (静内)
調教師
橋田 満
騎手
武 豊
  • 母スプリングマンボ
    母スプリングマンボ
  • よく整備の行き届いた場内(※見学はできません)
    よく整備の行き届いた場内(※見学はできません)
 本馬のふるさとは静内町真歌のグランド牧場。静内の市街地や太平洋の見える丘の上に在リ、名門牧場らしい門構えを持ち、場内は隅々まで芝生も良く刈り込まれ手入れが行き届いている。この本場では育成が中心となり、近くの北斗分場と新冠分場で繁殖が行われる。
 これまでの活躍馬も多くファンの方には馴染みのある牧場だ。最近では昨年引退したスマートボーイ(03年マーチS・GⅢ、平安S・GⅢなど11勝、現在静内スタリオンステーション繋養)やプリエミネンス(02年エルムSなど13勝、現在外国)を輩出している。

 同牧場経営者である伊藤佳幸社長の馬に対する目は鋭い。国内外とのネットワークを駆使し独自の競走馬づくりを展開する。同牧場にとっては、以外にも交流重賞を除くと今年はこの重賞が初めてだ。本馬が今年のクラシック戦線を賑わせながらの初重賞制覇に伊藤社長もさすがにほっとした様子で「武豊騎手に乗ってもらい良かったですよ。古馬とのレースで本馬の本来の末脚(上がり33秒7)を使っての勝ちは、菊花賞につながるでしょう」と冷静に判断しながら今後の活躍に期待を膨らます。

 母はスプリングマンボ(母の父キングマンボ)で97年に期待の繁殖牝馬として当時2歳で輸入された。本馬は第三仔となるが、父は名種牡馬サンデーサイレンス。幼駒の頃は父親譲りの性格で「やんちゃで放牧地を走り回っていましたよ」(スタッフ談)という。幼駒の頃から目立った馬格をもち、血統の裏付けから将来のGI馬として期待されていたようだ。

 残されたクラシック戦線とその後の古馬GI戦線に本馬の底力が爆発しそうだが、年末に向け始まった密度の濃い重賞戦線では、多くのレースで有力馬を次々に送り込むこのグランド牧場生産馬の存在が無気味に思われる。 第55回朝日杯チャレンジカップは、1番人気のスズカマンボがヴィータローザ、メジロマントルら古馬勢との接戦をクビ差制して優勝。念願の重賞初制覇を果たし、菊花賞に向けて好スタートを切った。