重賞ウィナーレポート

2005年05月08日 NHKマイルC G1

2005年05月08日 東京競馬場 曇 良 芝 1600m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:ラインクラフト

プロフィール

生年月日
2002年04月04日 03歳
性別/毛色
牝/鹿毛
戦績
国内:6戦5勝
総収得賞金
505,630,000円
エンドスウィープ(USA)
母 (母父)
マストビーラヴド  by  サンデーサイレンス(USA)
馬主
大澤 繁昌
生産者
ノーザンファーム (早来)
調教師
瀬戸口 勉
騎手
福永 祐一
【取材先:ラインクラフト号の生産者・ノーザンファーム(事務局)】


―――― 牡馬を蹴散らしてのGⅠ連勝、おめでとうございます。桜花賞馬の勝利は史上初となりましたが、まずはレース後のお気持ちをお聞かせ下さい。

(スタッフ) 必ずしも完調とは言えぬ状態の中で、桜花賞を強い競馬で制した本馬らしい、鮮やかな内容と結果だったと思います。まずは無事にこれてよかったよかったというところでしょうか。


―――― 桜花賞時の体調は万全ではなかったようですが、今回は万全で挑む事が出来たようですね。2番人気を集めていましたが、「初の東京コース」、「過去に実績の少ないローテーション」、「有力牡馬達との対決」・・・レース前はどのようなお気持ちでしたか?

(スタッフ) 本馬に限らず初物ずくめであったことは他馬も同様の条件でしたので、ここは桜花賞後良化一途との厩舎スタッフコメントを信じての観戦でした。それでも伸び盛りの牡馬相手ですので一つのミスも許されない過酷なレースになるのではと想定していましたが・・・結果はすべて本馬にとってはうまくいったようですね。


―――― 結果として桜花賞組が1・2着馬となりました。今年の3歳牝馬のレベルの高さを証明するとともに、来年以降の牝馬クラシック路線に新たな可能性を見出す勝利となりましたね。

(スタッフ) そもそそ牝馬の方が時期によっては有利なレース番組もあることを知った思いです。それでも1冠を制し通常ですと心情的にも2冠目のオークスへ駒をすすめるところを、本馬の競馬に徹した関係者の英断に敬服します。今回は最良の結果となりましたが、大切なのは馬中心のチャレンジ精神であることを学んだ思いです。


―――― 昨年の暮れに阪神JFで破れた以外は全て勝利し、これで6戦5勝としました。改めてこの馬の素晴らしい点はどういったところだと感じていますか?

(スタッフ) はい、本馬は理想的な競走馬のポイントとして重要な、スタートとタメとキレの3拍子揃った馬と思います。そして何よりも素晴らしいのは騎乗者との呼吸の良さではないでしょうか。


―――― 今後はひとまず牧場へ放牧に戻って、秋の秋華賞を目指す予定との事ですが、どのような気持ちで牧場に迎えてあげたいですか?

(スタッフ) まずはご苦労様でしたと迎えてあげたいです。利口な馬ですので気持ちも体力もうまく転換し、リラックスした良い休養がとれることと思っています。


―――― 最後になりますが、以前の取材でお聞きした本馬の半弟(父シンボリクリスエス)は7月のセレクトセールに上場を予定されているそうですね。「今年の生産馬の中でもトップクラスにランクされても良いほどの馬」とおっしゃっておりましたが、もし上場されれば非常に注目を集めることになりそうですね。

(スタッフ) はい、一応セレクトセールに上場を申し込む事にしています。なんといっても今が旬の血統
馬ですので。どなたがご覧になっても高い評価を受けることのできる良馬として期待しています。


―――― ご協力ありがとうございました。これからも無事に益々ご活躍されることを心よりお祈り
申し上げます。第10回NHKマイルCは、桜花賞馬ラインクラフト(父エンドスウィープ、母父サンデーサイレンス)が、好位から直線で内から抜け出すと、後続を振り切って優勝。桜花賞に続くGⅠ二連勝を果たした。2着には、桜花賞3着のデアリングハートが入り、牝馬のワン・ツー決着となった。福永祐一騎手(28)は今年早くもGⅠ3勝目。同馬の生産者ノーザンファーム(早来)は、高松宮記念、桜花賞、皐月賞に続きGⅠ4勝目を上げた。