ノーザンホースパークでセレクトセール当歳セッションが行われる
7月12日と13日の両日に渡って、苫小牧市・ノーザンホースパーク特設会場にて開催された「セレクトセール2021」(日本競走馬協会主催)。好況に湧いた12日の1歳セッションに続き、13日には当歳セッションが行われた。
この日は230頭が上場され、うち213頭(牡馬140頭、牝馬73頭)が落札。落札率の92.6%は当歳セッションレコードを更新しただけでなく、落札総額の120億1,530万円(税込み、以下同)も19年のレコードを更新。1頭あたりの平均落札額である56,409,859円も、セール史上最高額となった。
本年度の当歳セッションにおける最高額馬となったのは、セルキスの2021(牡、父キズナ)の4億5,100万円。また、牝馬の最高額馬は、この当歳世代がラストクロップとなった、ハーツクライ産駒のシーズアタイガーの2021(牝)の2億2,000円となっている。
この当歳世代が初年度産駒となる新種牡馬では最多となる、15頭の産駒を上場したレイデオロが、1億9,800万円で落札されたモルガナイトの2021(牡)など全ての産駒を売却。同様にブリックスアンドモルタルも7頭の上場馬を全て売却し、ランズエッジの2021(牡)が1億1,155万円で落札。また、マインドユアビスケッツは5頭中4頭が落札、スワ―ヴリチャードは上場馬4頭が全て落札など、総じて活発な取引が行われた。
この当歳セッションにおける1億円以上の取引馬は29頭となり、過去最多だった19年の22頭を上回った。その中でも最も多くのミリオンホースを誕生させたのはレイデオロとキズナの5頭となる。
前日の1歳セッションを合わせたセール2日間での落札総額は248億1,160万円となり、過去最高だった19年(221億5,728万円)を26億円以上も上回る、スーパーストロングセールとなった。
セール終了後に取材に応じた日本競走馬協会の吉田照哉会長代行は、「これまでセールの中心となってきた、ディープインパクトの上場馬が4頭だけとなり、またキングカメハメハ産駒もいない中で、去年より落札総額が20%以上もアップしました。事前の見解としては、総額が下がるのはやむを得ないと感じていましたが、新規購買者の皆さんが、高額取引馬を中心に積極的な声掛けを行ってくれたことがせりを活気づけ、それが、予想を超えるようなセール成績に繋がったと思います。社台グループの牧場だけでなく、日高の牧場も優秀な繁殖牝馬を導入していることで、種牡馬の血統を問わない活発な取引が行われたと思いますし、それが上場馬のレベルアップにも繋がった印象を受けています」と話していた。