馬産地ニュース

北海道トレーニングセールが開催される

  • 2021年05月25日
  • 今年の最高価格カシマフラワー2019
    今年の最高価格カシマフラワー2019
  • 牡馬最高価格「モアスマイル2019」
    牡馬最高価格「モアスマイル2019」
  • 高額2位ピーチドラフト2019
    高額2位ピーチドラフト2019
  • 公開調教で1ハロン最速を記録したカシマフラワー2019
    公開調教で1ハロン最速を記録したカシマフラワー2019
  • 公開調教で2ハロン最速を記録したヘイハニー2019
    公開調教で2ハロン最速を記録したヘイハニー2019
  • 50人の購買者がオンラインから参加した
    50人の購買者がオンラインから参加した
  • 徹底した感染症対策のうえでの開催となった
    徹底した感染症対策のうえでの開催となった

 昨年は非常事態宣言下で開催を中止した「北海道市場2歳トレーニングセール」(主催・日高軽種馬農協)が5月11日、JRA札幌競馬場で開催された。

 前日に同競馬場で公開調教を行った124頭が上場し、うち83頭(牡46頭、牝37頭)が売却された。売却率は66.9%で、総額651,310,000円(税込み、以下同)を売り上げた。平均価格は過去10年で2番目となる7,847,108円だった。

 最高価格は公開調教で1ハロン計測1位となる10秒98をマークした「カシマフラワー2019」(牝、父モーリス、母の父ヘクタープロテクター)の33,000,000円。兵庫県の山本益臣氏が落札した。同馬の父モーリスは、北海道市場トレーニングセール出身のJRA年度代表馬。現役時代は日本と香港でG1競走を3勝ずつ。種牡馬としても初年度産駒から重賞勝ち馬を送るなど活躍中。母カシマフラワーもエーデルワイス賞(G3)やすずらん賞に勝ったほかフェアリーS(G3)3着、函館2歳S(G3)3着と活躍した。

 高額2位は「ピーチドラフト2019」(牝、父ドレフォン、母の父サクラバクシンオー)の20,350,000円。半姉に久多特別など特別競走2勝含むJRA3勝のペスカネラがいる血統で、公開調教では23秒87(12秒20→11秒67)をマークし、安平町のノーザンファームが落札している。

 高額3位は、牡馬の最高落札にもなった「モアスマイル2019」(牡、父カレンブラックヒル、母の父ホワイトマズル)の17,050,000円。こちらは母の全姉にスマイルトゥモロー(オークス(G1))がいる血統。公開調教でも22秒95(11秒64→11秒31)と安定した走りを見せて、オンラインによって井山登氏によって落札された。

 オンライン登録者が62名。うち50名が当日にログインを行い、前述モアスマイル2019など9頭を落札している。

 セール終了後、木村組合長は「昨年の1歳市場が好調だったために、上場頭数が減り、結果的に売り上げを落とす結果になってしまいましたが、売却率や平均価格といったファクターは合格点が与えられるものだと思っている。感染症対策を施しての開催となったことでご不便をおかけしたこともあったと思うが、たくさんの方にご参加いただき感謝申し上げたい」と話し、北海道市場では今回から本格的に導入したハイブリッドセールに関しては「基本は通常開催という考えに変わりはないが、今回の結果を踏まえ、販売者、購買者の理解を得られれば、今後購買機会を増やすという意味でも手応えを感じた。まだまだ改良、改善の余地はあると思うが、市場に参加しやすい環境づくりは求められるもの。いろいろな角度から検討していきたい」とコメントした。