馬産地ニュース

ノーザンホースパークで「第69回全日本障害馬術大会2017 Part2」開催

  • 2017年10月19日
  • G1馬セイウンワンダーが出場
    G1馬セイウンワンダーが出場
  • ダービー競技での迫力ある水豪障害
    ダービー競技での迫力ある水豪障害
  • アナベルとのコンビで出場したノーザンファーム吉田勝己代表
    アナベルとのコンビで出場したノーザンファーム吉田勝己代表
  • 表彰式で「ノーザンホースパーク賞」を送る吉田代表
    表彰式で「ノーザンホースパーク賞」を送る吉田代表
  • 馬術界でも有名となった華原朋美さんも活躍
    馬術界でも有名となった華原朋美さんも活躍

 ノーザンホースパークで9月15日~17日、「第69回全日本障害馬術大会2017 Part2」が行われた。

 日本馬術連盟の主催で、200を超える選手・競技馬が出場した。会場では、大会に合わせて観覧席を増設し、新しいデザインの障害が大会を彩った。観覧スタンドや馬場周辺には大勢の観客が埋め尽くし、熱い声援が飛んだ。会場付近には、苫小牧名物のホッキ料理など、北海道グルメの食事コーナーや乗馬用品のテントが並び、終日各所でにぎわいを見せた。

 競技は日本一を争う中障害C(120cm)、中障害D(110cm)をはじめ、ダービー競技、内国産馬競技が行われた。競技中は、静かな緊張感が漂い、選手たちの真剣な表情が交錯した。自然素材を生かした障害が待ち受けるダービー競技では、途中に水豪障害があり、人馬は水しぶきを上げて障害をクリアし、中には転倒する人馬もいながら、スリリングな飛越が展開された。人馬の勇敢さにギャラリーは息をのんだ。

会場ではアナウンサーによる紹介で、出場馬の産地や血統、競走成績が伝えられ、それぞれの“馬生”について知りながら観覧できた。出場馬の中では、JRA日高育成牧場で余生を送っているセイウンワンダーの姿もあり、G1馬らしいエンジンの良さと威圧感、競技馬としての機敏な動作を見せた。

表彰式では優勝者インタビューがあり、ウイニングランで優勝者がガッツポーズで喜びを表現すると、スタンドから拍手が沸いた。ダービー競技(決勝)は細野茂之選手と将軍Ⅰ、中障害飛越競技D(決勝)では西塚愛由美選手とカイパラキャッチ、中障害飛越競技C(決勝)では香田彬彦選手とケースコーポレーション、内国産障害飛越競技(決勝)では滝澤和希選手とタガノマキシマムが優勝した。

 今回は歌手としても有名な華原朋美さんも出場し、会場の注目を集めた。白井牧場の白井岳代表は中障害飛越競技Dで第3位に入り、五輪出場者としての貫録を示した。サトノダイヤモンドなど数々のG1馬を送り出しているノーザンファームからは、複数のスタッフがエントリーし、吉田勝己代表も参戦。68歳とは思えないエネルギッシュな騎乗は会場を盛り上げ、見事入賞を果たした。吉田代表は、ノーザンホースパークの代表でもあり、今回の大会では入賞した馬の所有者に「ノーザンホースパーク賞」として飼育奨励金(総額318万円)を支給し、表彰式ではプレゼンターとして選手たちを称えた。