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イノセントCはヤマノファイトが人気に応え初重賞制覇

  • 2017年09月19日
  • 直線の攻防
    直線の攻防
  • 先に抜け出したヤマノファイトに軍配が上がった
    先に抜け出したヤマノファイトに軍配が上がった
  • 人気に応え、重賞初勝利を飾った
    人気に応え、重賞初勝利を飾った
  • 口取り写真
    口取り写真
  • 笑顔が弾ける表彰式
    笑顔が弾ける表彰式

 2歳馬によるスプリント重賞・競馬ブック杯第17回イノセントカップ【エスケンデレヤ賞】(H3)が9月14日、門別競馬場ダート1200mで開催された。

 今年は牡8頭がエントリー。2.4倍の1番人気は、函館2歳S(G3)、コスモス賞とJRAの交流競走にチャレンジして力をつけたエスポワールシチー産駒、ヤマノファイト。今年の2歳が初年度産駒となる父に、初重賞制覇をプレゼントしたいところだ。2番人気はブリーダーズゴールドジュニアC3着のアポストルで4.3倍。アポストルの父ヘニーヒューズもまた、2歳が本邦初年度産駒となる。5.2倍の3番人気はサウスヴィグラス産駒のミスターバッハ。前走条件戦を快勝しており、成長力を買われた格好だ。

 レースは、バラついたスタートから5番人気のダモンデがハナを主張、ディーエスソアラー、ユニバーサルライト、ミスターバッハなどが続き、人気の2頭は後方待機で直線勝負にかけた。4コーナーを回り、逃げ粘るダモンデを最初に捕らえたのはヤマノファイト。そして外からミスターバッハも追い込みを図る。さらに大外からアポストルが迫るが、ヤマノファイトがクビ差凌ぎきり重賞初勝利。勝ち時計は1:13:9(曇・重)2着は最後まで脚を伸ばしたミスターバッハ、2馬身差の3着はアポストルと、人気どころで完結した。

 阿部龍騎手はスーパーステションで王冠賞、ストロングハートでリリーCを制しており、今季重賞3勝目。表彰式後のインタビューでは「いつものほほんとしている馬で、今日もいつも通り気負うことなく自然体でした。スパッと切れる脚がないので、気合をつけながら追走して、勝負所では自らハミを取ってくれました。使うたびに動けるようになっていますし、もっと上を目指していきたいです」と振り返った。

 村上正和調教師は今季重賞初勝利「今回プラス22キロでの出走となりましたが、調教もきっちりできていましたし、JRAに使いに行った時10キロ程度減ってしまいましたからそんなに重くはないと感じています。抜け出してからフワッとするようなずるさも出てきて、その辺に注意しながら目標である北海道2歳優駿(Jpn3)に向けて調整していきたいです」と気持ちを新たにしていた。

 ヤマノファイトは、父エスポワールシチー、母ケイアイリード、その父フォーティナイナーという血統の2歳牡馬。平取町の山口明彦牧場のオーナーブリーディングホースで、半兄ヤマノミラクルは14年の北海優駿勝ち馬。

 父エスポワールシチーにとっても初の重賞勝ち馬となった。