馬産地ニュース

BTCで育成技術者養成研修体験入学会

  • 2017年08月14日
  • 育成調教技術者研修についての説明
    育成調教技術者研修についての説明
  • 水しぶきを上げながら騎乗訓練
    水しぶきを上げながら騎乗訓練
  • 屋内馬場の騎乗訓練見学
    屋内馬場の騎乗訓練見学
  • ホースシミュレーター実技体験
    ホースシミュレーター実技体験
  • 展望台で記念撮影
    展望台で記念撮影

   8月10日、浦河町にある(財)軽種馬育成調教センター(BTC)で育成技術者養成研修(第36期生)を希望する方のための体験入学会が行われた。ホースマンを目指している人や、全く馬に携わった事は無いが体験してみたいと思った人など、関東と関西から男性3名、女性2名と、子供がどんな世界を目指しているのか知りたいと言うご家族の方も参加した。

   午前中は育成調教技術者の業務、養成システムについての説明。卒業生の就労状況は100%だという現実を参加者は真剣に聞き入っていた。その後屋内馬場で騎乗訓練している第35期生の様子を見学。乗馬経験がある参加者は「乗馬の部班運動は多くて7頭位。こんなに多頭数の練習は見たことが無い」と驚いていた。」厩舎では馬装の様子や、馬の手入れなどを見学した。「一日に何鞍乗るのですか?」「難しいですか?」など質問する参加者に研修生はそれぞれの体験を気さくに答えていた。

   楽しみの一つだった研修生による騎乗訓練見学は悪天候で馬場状態が悪かったため、いつもより軽めの訓練になったようだがそれでも水しぶきをあげて走る姿に迫力を感じていたようだ。

   雨の降り方が強くなって来たためBTCの施設はバスの中からの見学が多くなったが、坂路や、グラス走路、ダートコースなど広大な施設を巡った。ウッドチップ屋内馬場見学の際、監視室に張り出されていたBTCの施設で鍛えられた活躍馬の中に好きな馬の名を見つけて目を輝かせている参加者もいた。

   午後からは研修室にてホースシミュレーター実技体験が行われた。初めてのモンキー乗りで激しい動きに耐え、「思ったよりしんどい」「足痛い」「普段使わない筋肉を使うのできつかった。」など色々な声が上がる。緊張がほぐれて笑顔になり何度もチャレンジする様子を見ていた女性スタッフは「説明を聞くだけより実際に見たり体験してもらった方が伝わりやすいのかなと思います。馬に乗る事もそうなのですが、この経験が社会に出るための人間関係の作り方や集団生活について考える機会になればと思います。」とエールを送った。

   馬房掃除体験は初めてのボロ拾いに挑戦。「馬の便の掃除と聞き抵抗があるかと思っていましたが、実際にやってみると楽しい。」と一生懸命探しては拾う姿が見られた。軽種馬育成調教センター場長湯地達彦さんは、「馬の素晴らしさを知るきっかけになり良い思い出になってくれたらと思っています。この経験をご家族やお友達に話すなどして少しずつ広がって馬関係の仕事が皆様に周知されたら嬉しいですね。」と笑顔で話してくれた。

   参加者からは「自分がいる環境とは全く違い、BTCの広大な施設を体感してスケールの大きさと恵まれた環境に驚いた。」「初めての世界なので馬に乗れるようになるのか心配でしたが研修生にも初心者がいると聞き、自分も頑張ってみようと思いました。」「馬の世界を目指したいという目標を持てた。」「馬の管理などすごいと思った。」と感想を教えてくれた。

   育成技術者養成研修は軽種馬の生産・育成に関する体系的な実用技術および知識の習得を目的に、1年間恵まれた環境での指導が行われ、即戦力になる人材育成に取り組んでいる。