ブリーダーズGJrCはサザンヴィグラスが人気に応え重賞連勝
8月1日、門別競馬場では2歳馬によるH1重賞、第11回ブリーダーズゴールドジュニアカップ(H1)【ヘニーヒューズ賞】が内回り1600mで行われた。
栄冠賞(H2)に続きふたつめの2歳重賞。ハーリーバーリーが出走を取消し、いずれもキャリア1~4戦のフレッシュな10頭が顔を揃えた。
2.5倍の1番人気に推されたのは、栄冠賞(H2)を制し、2戦2勝のサウスヴィグラス産駒、サザンヴィグラス。2番人気は栄冠賞5着、フリオーソ産駒のキタノシャガールで4.8倍。前走アタックチャレンジ競走を好時計で勝ち上がったばかりのベーカバド産駒のダブルシャープが5.3倍の3番人気となった。
半数以上が重賞初挑戦となるメンバー構成、バラついたスタートから先手を主張したのはパイロ産駒のタケショウパイロ、サウスヴィグラス産駒のトキノマツカゼ、カネヒキリ産駒のコスモウーノ。その直後をサウスヴィグラス産駒の2頭、ミスターバッハとサザンヴィグラスが続く。淀みない流れは向正面でサザンヴィグラス、ダブルシャープが進出を開始し、一気にペースアップ。サザンヴィグラスとダブルシャープが後続を突き放し、一騎打ちの様相を見せたが、直線に入るとサザンヴィグラスがさらに加速、ダブルシャープを置き去りにし、ゴールに飛び込んだ。勝ち時計は1:44:6(曇・良)2馬身1/2差の2着はダブルシャープ、そこから1馬身1/2差の3着は最後方から直線追い込んできた5番人気のヘニーヒューズ産駒、アポストルが入線した。
騎乗した五十嵐冬樹騎手は、サザンヴィグラスの栄冠賞を含め今季重賞4勝目。「初めての距離で不安もありましたが、大外枠を引いてもまれない競馬ができそうでしたし、マイペースで進められましたね。向正面でダブルシャープが動いて、それにつられて動く形にはなりましたが、今日は正攻法の競馬ができたと思っています。この感じならマイルも問題ないですし、これからが楽しみです」と期待を口にした。
管理する川島洋人調教師は「栄冠賞から馬もパワーアップして来ましたし、思い描いた通りの出来に仕上がったと思います。道中ダブルシャープが動いた時はサザンヴィグラスを知っている騎手(石川倭騎手はフレッシュチャレンジ競走でサザンヴィグラスに騎乗)だっただけに、勝負に来たなと感じましたが、ポジション的な問題もあり、うちの馬が上手くいったという印象ですね。仔馬の頃から見ていた馬なので、どんどん成長していく姿を見るのは楽しいですね」と声を弾ませた。
サザンヴィグラスは、父サウスヴィグラス、母スプライトダンス、その父ダンスインザダークという血統の2歳牡馬。生産は96年のAJCC(G2)を制したカネツクロスのふるさととしても知られる地元日高町の株式会社カネツ牧場。