馬産地ニュース

日本装削蹄協会装蹄教育センターが北海道研修

  • 2017年08月01日
  • 日本軽種馬協会静内種馬場を訪れた平成29年度装蹄師認定講習会第23期生
    日本軽種馬協会静内種馬場を訪れた平成29年度装蹄師認定講習会第23期生
  • 種牡馬の護蹄管理を学んだ
    種牡馬の護蹄管理を学んだ
  • 田中弘祐調査役による講義
    田中弘祐調査役による講義

 7月23日から29日の7日間、栃木県宇都宮市にある公益社団法人日本装削蹄協会(佐藤浩二会長)装蹄教育センターは、平成29年度装蹄師認定講習会第23期生の北海道研修を行った。

 装蹄教育センターは、馬の蹄の管理を専門的に行う、装蹄師を養成する教育機関。装蹄師認定講習会は全寮制の1年の講習期間で、認定試験に合格すると、認定資格審査会による2級認定装蹄師の資格認定を受けて、はじめて2級認定装蹄師資格を取得することができる。今年4月に開講した第23期生は、北海道、東京都、神奈川県、滋賀県、福岡県出身の18歳から29歳までの11名。JRAや競走馬関係、乗馬関係、生産地での装蹄師を目指し、日々研修に励んでいる。毎年7月に行われる恒例の北海道研修には10名が参加した。

 7月23日に羽田空港から帯広空港へ移動した一行は、貸し切りバスで帯広市にある帯広競馬場へ向かい、ばんえい競馬の装蹄や競馬場場内を見学。24日は浦河町にあるJRA日高育成牧場で、JRA装蹄師の立会いのもと、削蹄実習や症例見学、軽種馬育成調教センター調教場の施設や業務の見学、JRAの松井朗獣医師による「装蹄師に必要な栄養学」をテーマにした講義などが行われた。

 25日は浦河町の軽種馬生産牧場を訪ねて、生産地の開業装蹄師の指導のもと、繁殖牝馬や1歳、当歳の削蹄実習。26日は午前中に新ひだか町三石にあるNOSAI家畜高度医療センターで「生産地の運動器疾患」についての講義や施設見学。午後は新ひだか町静内田原にある日本軽種馬協会静内種馬場で、施設や種牡馬の見学、種付け業務の説明、種牡馬の護蹄管理法、田中弘祐調査役による「生産地での肢蹄管理と肢軸矯正」の講義があった。

 27日は新冠町や新ひだか町の牧場で、北海道日高装蹄師会所属の開業装蹄師に指導を仰いで削蹄実習。新ひだか町静内神森にある北海道市場へも赴き、市場内施設の見学や「競り取引について」の講義があった。28日は安平町早来源武にある軽種馬総合牧場で削蹄実習、装蹄療法見学、講義や社台スタリオンステーション繋養種牡馬の見学。29日は千歳市にある大手牧場で削蹄実習、装蹄療法見学、蹄葉炎、趾軸異常などを学習した。

 日本装削蹄協会装蹄教育センターでは、来年4月に開講する平成30年度装蹄師認定講習会第24期生を受講生を募集。受講願書の請求、問い合わせは日本装削蹄協会装蹄教育センター(〒320-0851 栃木県宇都宮市鶴田町1829-2 tel:028-648-0007 http://sosakutei.jrao.ne.jp/)まで。