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道営重賞・グランシャリオ門別スプリントはタイセイバンデットが重賞初制覇

  • 2017年06月27日
  • 最内に進路を取ったタイセイバンデット
    最内に進路を取ったタイセイバンデット
  • 人気に応え、重賞初勝利を飾った
    人気に応え、重賞初勝利を飾った
  • 母父マヤノトップガンを彷彿とさせる栗毛の大流星
    母父マヤノトップガンを彷彿とさせる栗毛の大流星
  • 雨の中の口取りとなった
    雨の中の口取りとなった
  • スタンド内で行われた表彰式
    スタンド内で行われた表彰式

   6月21日、門別競馬場ではスーパースプリントシリーズ(SSS)トライアル第4弾となる第3回グランシャリオ門別スプリント(H3)【ミッキーアイル賞】が距離1000mで行われた。

   4歳から8歳まで、ホッカイドウ競馬所属馬のみ13頭で争われた同レース。中央競馬からの転入組も多く、昨年とはメンバーが大きく変わった。

   人気を集めたのは中央競馬の初勝利から約1年の休養を経て、ホッカイドウ競馬へ移籍したタイセイバンデット。移籍初戦の条件戦で、後続に4馬身の差を付け逃げ切った快速馬だ。2番人気も中央転入組のメイショウノーベル。ダート短距離のオープン馬で、その実績からも信頼度が高い。3番人気のトウカイビジョンも元中央の準オープン馬で、今季から移籍してきた馬、と移籍組が上位人気を独占していた。

   夕方から降り出した雨は夜が更けるとさらに雨脚を強め、馬場が稍重になったころ、レースはスタート。初速の違いで簡単にハナを奪ったタイセイバンデット、トドイワガーデン、テイエムシャンパン、コールサインゼロ、メイショウノーベルらが追いかける。直線を向き、さらに加速するタイセイバンデットに、中団から様子を窺っていたレッドペリグリンが差を詰めるも届くことはなく、そのまま同レース初となる逃げ切り勝ちを収めた。勝ち時計は1:00:6(雨・稍重)。1馬身差の2着には昨年のエトワール賞勝ち馬レッドペリグリン、更に1馬身1/2差の3着はトウカイビジョンという結果だった。

   力の違いを見せつける勝利となったタイセイバンデット。鞍上の岩橋勇二騎手は「かかる馬ではないので、スタートが決まったあとは落ち着いてマイペースを貫くことができました。前走のひと叩きで今日は最後までしっかり伸びてくれましたし、まだまだ伸びしろがありそうですよ」と、笑顔で話した。

   管理する田中淳司調教師もホッとした表情で「腰の状態が思わしくなく、長期休養明けからうちでお預かりすることになった馬ですが、この走りを見ればもう大丈夫そうですね。序盤、他馬に絡まれても折り合いに問題なく、強い勝ち方をしてくれましたし、地方スプリントの頂点を目指したいです」と話し、船橋競馬場で開催されるSSSファイナルレース、習志野きらっとスプリントへの参戦を表明した。

   タイセイバンデットは、父サウスヴィグラス、母ジャズカーニバル、母の父マヤノトップガンという血統の6歳牡馬。2012年のHBAサマーセール1歳市場において1186.5万円で取引された。生産は、スズカマンボやサンビスタ、ホッカイドウ競馬ではタイニーダンサーやバンドオンザランの活躍でお馴染みの新ひだか町のグランド牧場。常にトップホースを送り込んでいる名門牧場が、短距離戦線も席巻しそうだ。