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北海道スプリントC(Jpn3)はニシケンモノノフがレコード勝ち

  • 2017年06月15日
  • 日高町出身の庄野調教師にとっても嬉しい1勝になった
    日高町出身の庄野調教師にとっても嬉しい1勝になった
  • レコードタイムで優勝。完璧な強さと速さを見せつけた
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  • 喜びの関係者でウイナーズサークルは埋めつくされた
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  • 2億8,000万円あまりを売上げ、ホッカイドウ競馬の1Rあたりの売上げレコードとなった
    2億8,000万円あまりを売上げ、ホッカイドウ競馬の1Rあたりの売上げレコードとなった
  • 秋はJBCスプリントへの挑戦が持ちあがった
    秋はJBCスプリントへの挑戦が持ちあがった

 6月8日、門別競馬場では2017年ダートグレード競走第1弾「第21回北海道スプリントカップ(Jpn3)が行われた。

 JRAから4頭、他地区から2頭が参戦し、地元の北海道勢が10頭。合計16頭の快速自慢が顔を揃える中、馬場コンディションも折からの雨で不良馬場。2歳未勝利戦で1000m59秒台が出る馬場状態にファンの期待は高まった。

 人気は、この門別競馬場でデビューし、今やダートグレード競走の常連となったニシケンモノノフで1.9倍。2番人気はここまで23戦して掲示板を外したのがわずか3回という堅実派のショコラブランの2.4倍。重賞初挑戦となった「かきつばた記念(名古屋)」は離された3着だったが、2着馬にはクビ差まで迫っており、ここは初タイトルを期待するファンも多かった。3番人気は3回目の出走となるスノードラゴンの6.0倍。ここまでが単勝10倍以下で、4番人気もJRA所属のゴーイングパワーという人気順だった。

 レースはブリンカーを着用したニシケンモノノフが先手を奪い、アウヤンテプイ、コールサインゼロが続くという展開、ゴーイングパワーと昨年までホッカイドウ競馬の古馬エース級として活躍し、今シーズンから九州へ戻ったウルトラカイザーがこれを追いかけて、2番人気のショコラブランは中団の外目。前半2ハロン通過ラップは22秒9で、3ハロン通過は33秒8。芝並みのラップを刻む中、ショコラブランの戸崎圭太騎手は早めに外をまわって追い上げたが、逃げるニシケンモノノフのスピードは衰えることがなく、そのまま後続を突き離した。

 勝ち時計の1分9秒4は、ミリオンディスクが2010年に記録した門別競馬場1200mのレコードタイムをコンマ2秒更新するニューレコード。ニシケンモノノフはこの門別競馬場1200mの2歳レコード(1分11秒5)をマークしており、名実ともに北の快速王となった。

 ショコラブランとスノードラゴンの激しい2着争いは、先に抜け出したショコラブランがクビ差先着。4着にはゴーイングパワーが入って上位をJRA勢が占めた。

 レース後、横山典弘騎手は「強かったのひとことです。黒船賞(Jpn3)のときはフェブラリーステークス(G1)の疲れがまだ抜け切っていない感じがしましたが、今回は馬がやる気満々でしたので、馬の行く気に任せて、僕はただ乗っているだけでした。まだまだ気持ちも若い馬。これからも頑張ってくれると思います。今日は、北海道のみなさんの前で錦を飾ることができて良かったと思います」とインタビューに答えていた。

 勝ったニシケンモノノフは、この勝利で通算成績を35戦11勝2着7回とし、ダートグレード競走は3勝目となった。