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赤レンガ記念はオヤコダカが連覇

  • 2017年05月26日
  • 最後の直線、後続を突き放すオヤコダカ
    最後の直線、後続を突き放すオヤコダカ
  • 強さが際立ったレースだった
    強さが際立ったレースだった
  • 重賞9勝目、勢いは増すばかり
    重賞9勝目、勢いは増すばかり
  • 口取り写真
    口取り写真
  • 関係者の皆さん
    関係者の皆さん

 5月24日、門別競馬場では伝統の一戦、楽天競馬杯第54回赤レンガ記念(H3)【ホッコータルマエ賞】が行われ、9歳から4歳までの古馬9頭がダート2000mの舞台で競い合った。

 1.2倍という断然の1番人気に推されたのは、昨年の覇者オヤコダカ。今季初戦のコスモバルク記念を4馬身差で圧勝し、信頼度も高い。離れた2番人気は南関東から移籍してきた6歳馬、ドラゴンエアルで6.0倍。水沢のダービーグランプリ、川崎の報知オールスターCを制した実力上位馬だ。そして、6.3倍の3番人気は昨年の二冠馬スティールキングが人気を集め、三つ巴の様相を呈した。

 レースは4コーナーポケット地点からスタート。ゆったりとした先行争いはオヤコダカが押し出される形で先頭に立ち、ヘブンズゲート、クラバズーカー、ジュエルクイーンがそれに続き、先頭集団を形成。後方集団との差を広げながら3コーナーを回り、さらに加速をはじめたオヤコダカにもう誰もついていけない。ムチが入る他馬を尻目に悠々と直線に入った。残り200mでムチが入ると、あとは突き放す一方。5馬身差の圧勝で赤レンガ記念連覇を飾った。勝ち時計2:08:7(曇・良)。2着は直線、上がり最速の脚で追い込んできたドラゴンエアルが入り、そこから1馬身差の3着にジュエルクイーン、後方待機で機会を狙っていたスティールキングは4着だった。

 オヤコダカとコンビを組んで10戦目。普段から調教に跨って信頼関係を深めてきた石川倭騎手は「難しいところのある馬でしたが、落ち着いてこちらの指示を聞いてくれるようになりました。今日は前に行くつもりはなかったけど自然と先頭に立ち、道中絡まれても我慢できましたね。手応えも十分で、これなら大丈夫だろうと自信を持って乗れました」と話し、まだまだ伸び代があることを再確認したようだ。

 管理する米川昇調教師は「今年から馬場での調教を強化したせいかレースに内容に幅が出た印象を受けますね。強い精神力がこの馬の持ち味であり、これからも鍛えていきたいです」と笑顔を広げた。今後は、昨年賞金がわずかに足りず出走が叶わなかったJRA重賞エルムS(G3)8月13日・ダ1700への挑戦を目標にしており、中間、地元重賞への出走はまだ未定とのことだ。

 オヤコダカは新冠町の森永聡さんの生産馬で、父サムライハート、母オメガカリビアン、母の父フレンチデピュティという血統の5歳牡馬。祖母は1998年の阪神3歳牝馬S(G1)3着馬ゴッドインチーフ、近親にはG1馬ヌーヴォレコルトがいる。