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北海道日高装蹄師会が第23回装蹄競技大会開催

  • 2017年03月29日
  • 23回目を迎えた北海道日高装蹄師会主催の装蹄競技大会
    23回目を迎えた北海道日高装蹄師会主催の装蹄競技大会
  • 全国大会出場かけて10名の選手が出場した
    全国大会出場かけて10名の選手が出場した
  • 出場選手が作製した蹄鉄
    出場選手が作製した蹄鉄
  • 総合優勝した大東正史さんには山のような賞品が贈られた
    総合優勝した大東正史さんには山のような賞品が贈られた
  • 昨年の全国大会に優勝した森野健太さんも表彰を受けた
    昨年の全国大会に優勝した森野健太さんも表彰を受けた

 3月27日、北海道日高装蹄師会(武田英二会長、会員80名)は、浦河町西舎にあるJRA日本中央競馬会日高育成総合施設軽種馬装蹄所において、第23回装蹄競技大会を開催した。

 この大会は、会員の装削蹄技術の向上と連携強化を目的としたもの。平成7年から毎春開催され、今年で23回目を迎える。毎年10月に栃木県宇都宮市において開催される全国装蹄競技大会への予選会も兼ねており、上位5名に全国大会の出場権が与えられる。

 北海道日高装蹄師会は全国各地にある装蹄団体でも最大組織。北海道という場所柄、繁殖牝馬、当歳、1歳、育成馬、競走馬、種牡馬、乗馬など、軽種馬のあらゆるライフステージにおけるフットケアに携わっていることから、装蹄技術のレベルが高く、昨年、日高装蹄師会を代表して全国大会に出場した森野健太さん(ノーザンファーム所属)は、見事総合優勝を果たしている。

 今年の大会には、24歳から40歳の装蹄師10名のほか、JRA日高育成牧場、南関東装蹄師会の装蹄師2名がオープン参加した。

 競技は3分6鉄桿を用い、前後左右の蹄鉄を所要時間25分で作製する単独造鉄(新標準蹄鉄07タイプ)(満点200点)、判断用馬の装蹄方法などを所要時間25分で判断用紙に記入する装蹄判断(満点100点)、規定時間60分以内に、指定された実馬の前肢1蹄に合わせた07タイプ蹄鉄1個を単独で造鉄し、その蹄鉄を用いた装蹄と指定された課題蹄鉄1個の造鉄を完了する装蹄(満点370点)の3種目。今年から全国大会の競技内容が一部変更されるため、それに倣った種目に変更された。

 競技の審査は中館敬貴北海道日高装蹄師会理事を競技審査委員長とし、全5名の審査員が採点。最初に行われた単独造鉄競技の上位8名が、最後の装蹄競技に進んだ。

 厳正な審査の結果、浦河町の大東正史さんが総合優勝。第20回大会以来3年ぶり通算5回目の栄冠を勝ち取った。

 褒章授与式では最初に、昨年の全国大会において日高装蹄師会会員として優勝旗を北海道に持ち帰った森野健太さんを表彰。続いて、中館審査委員長による講評、成績発表、褒章授与が行われ、優勝した大東さんや入賞者に、北海道日高装蹄師会、公益社団法人日本装削蹄協会、北海道日高振興局、浦河町、JRA日高育成牧場、公益財団法人軽種馬育成調教センター、日高軽種馬農業協同組合、日本中央競馬装蹄師会、南関東競走馬装蹄師会、公益社団法人北海道家畜畜産物衛生指導協会、北海道牛削蹄師会といった後援団体、協賛企業から賞状や賞杯、メダル、賞品が贈呈された。

 優勝した大東さんは「久しぶりの優勝で嬉しいです。今年から競技が新しくなりみんな慣れない面があったと思いますが、自分としてはアメリカの大会で経験していた競技なので、そのぶんほかの人より有利なところもあり、難しいながらも楽しく競技ができました。昨年の全国大会では悔しい思いもしましたし、森野さんが北海道日高装蹄師会代表として優勝してますので、北海道から2年続けて優勝できるよう頑張りたいです」とコメントした。

 結果は下記の通り(敬称略)。
総合
優勝:510.0点 大東正史(浦河町)
準優勝:474.2点 豊巻亮(浦河町)
3位:465.5点 倉持達矢(新冠町)
4位:455.6点 岡本昴昌(浦河町)
5位:437.8点 伊澤昭仁(北広島市) 

部門賞
単独造鉄(200点満点):大東正史(158点)装蹄判断(100点満点):豊巻亮(77.5点)
装蹄(370点満点):大東正史(278点)