馬産地ニュース

日本軽種馬協会静内種馬場で種付安全祈願祭が行われる

  • 2017年01月31日
  • 種付安全祈願祭の様子
    種付安全祈願祭の様子
  • 祈願する中西信吾場長
    祈願する中西信吾場長
  • 静内種馬場職員やJBBA研修生、来賓を合わせて約40名が出席した
    静内種馬場職員やJBBA研修生、来賓を合わせて約40名が出席した
  • 祈願祭の後、来賓向けに展示となった新種牡馬クリエイター
    祈願祭の後、来賓向けに展示となった新種牡馬クリエイター
  • 米国クラシックホースの姿に、熱い視線が集まった
    米国クラシックホースの姿に、熱い視線が集まった

 新ひだか町静内の日本軽種馬協会静内種馬場で1月27日、平成29年度の種付安全祈願祭が行われた。

 サラブレッドを生産するための重要な過程の一つ、種付けにおける人馬の安全を祈願する行事で、毎年シーズン開始前に行われる。当日は日本軽種馬協会副会長理事で、日高軽種馬農業協同組合の木村貢代表理事組合長や同組合の藤原俊哉副組合長理事、静内軽種馬生産振興会の田中裕之会長、中西信吾場長をはじめとした静内種馬場職員、就職活動中の生産育成技術者研修・第38期生ら約40名が出席した。

 祈願祭は午前11時より始まり、ニンジンやリンゴが供え物として祭壇に置かれた。今年も静内神社・山田一孝宮司がお祓いし、安全を祈願。その後、出席者は順番に玉串奉奠した。張りつめた空気の中で執り行われ、出席者は安全祈願の心を表すように、深々と礼をした。

 終了後は来賓の方々へ新種牡馬クリエイターが披露となり、到着して間もないその姿に、熱い視線が集まった。クリエイターは米国産の4歳馬で、昨年のベルモントS(G1)やアーカンソーダービー(G1)を優勝。父タピットは3年連続米国リーディングサイアーで、その父プルピットの流れからは、日本でおなじみの人気種牡馬パイロや、ドバイワールドC(G1)覇者カリフォルニアクロームが名を連ねる。クリエイターは母もペルーの名牝という良血で、血統的にも注目を集めている。

 今年の日本軽種馬協会静内種馬場の繋養馬は、今回披露となったクリエイターのほか、近日到着予定の新種牡馬マクフィ、愛ダービー馬アラムシャー、貴重なゴドルフィンアラビアンのサイアーラインをたどるサニングデール、産駒実績を上げるケイムホーム、バゴ、ヨハネスブルグ、今年、本邦初年度産駒誕生のエスケンデレヤ、英愛のリーディングサイアー・ガリレオの直子ケープブランコの9頭。一方、祈願祭から2日後、シルクロードS(G3)を快勝したダンスディレクターの父アルデバランは、静内種馬場から場所を移し、今年から日本軽種馬協会七戸種馬場で種牡馬生活を送る。中西場長は、「今年度も人馬の安全に十分注意していきたい。繋養種牡馬たちは順調で、クリエイターもすでに試験種付けし、環境にも慣れつつあります。まだ4歳ですし、体つきは若々しいですね。昨年秋からケイムホーム、ヨハネスブルグ、バゴの産駒が立て続けにJRA重賞を勝ち、問い合わせが増えています。1月にはエスケンデレヤ産駒のSo Conflatedがカリフォルニアダービーを勝ち、米国クラシックに向けても楽しみが膨らんでいます。それぞれの種牡馬にとって無事で、中身の濃いシーズンにしたい」と、意気込みを語っていた。