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エピファネイアの日本初産駒が誕生

  • 2017年01月25日
  • 賀張宝寄山育成牧場で誕生したエピファネイアの日本初産駒
    賀張宝寄山育成牧場で誕生したエピファネイアの日本初産駒
  • 父エピファネイアと同じ鹿毛の牡馬
    父エピファネイアと同じ鹿毛の牡馬
  • 母はエイプリルソネットに溯る活躍馬多数の牝系
    母はエイプリルソネットに溯る活躍馬多数の牝系

 1月8日、日高町賀張にある賀張宝寄山育成牧場において、エピファネイアの日本初産駒となる鹿毛の牡馬が誕生した。

 母のレイナデアブリルは黒鹿毛の8歳。2009年のセレクトセールで取引された市場取引馬で、現役時代の競走成績は17戦5勝。現役引退後、島根県の乗馬クラブで繋養されていたところ、縁があり宝寄山さんが繁殖として導入したという。2016年の新潟2歳ステークス(G3)3着のイブキ、2013年の関東オークス(Jpn2)優勝馬アムールポエジー、2009年のカペラステークス(G3)、2010年の北海道スプリントカップ(Jpn3)などに優勝したミリオンディスクなどと同じ一族になる。

 出生予定日の1月1日より1週間ほど遅れての出産となったが順調に成長。出産に立ち会った宝寄山拓樹賀張宝寄山育成牧場代表取締社長は「エピファネイアの産駒第一号を狙って種付けしました。無事に男の子が生まれてきて良かったです。トモに幅がありしっかりしているのはお父さんに似たのかなと思いますね。半兄を昨年のセレクトセールで売却しているので、この馬も今年のセレクトセールに上場申し込みするつもりです。エピファネイアはジャパンカップ(G1)での強さがとても印象に残っています。ダービー(G1)も不利がなければ勝っていたのではというほどでした。同じように活躍してほしいですね」と期待した。

 エピファネイアは父シンボリクリスエス、母シーザリオ、母の父スペシャルウィークという血統の鹿毛の7歳。安平町のノーザンファーム生産馬となる。

 2005年のオークス(G1)、アメリカンオークス(G1)、フラワーカップ(G3)などを制してJRA賞最優秀3歳牝馬と最優秀父内国産馬に選ばれた母の3番仔で、母と同じキャロットファームの所有馬、栗東の角居勝彦厩舎の管理馬として、2012年10月の2歳新馬戦でデビュー勝ち。続く京都2歳ステークス、ラジオNIKKEI杯2歳ステークス(G3)を無傷の3連勝で制覇した。2013年春の3歳クラシック戦線を歩み、皐月賞(G1)はロゴタイプから半馬身差の2着、日本ダービー(G1)はキズナから半馬身差の2着に惜敗。捲土重来を期した秋は、神戸新聞杯(G2)に勝つと菊花賞(G1)は5馬身差で圧勝し悲願のG1タイトルを手にした。

 2014年のジャパンカップ(G1)では世界ランク1位のジャスタウェイ、この年の秋の天皇賞馬スピルバーグ、ジャパンカップ(G1)3連覇を狙ったジェンティルドンナ、桜花賞馬ハープスター、日本ダービー馬ワンアンドオンリー、春の天皇賞連覇のフェノーメノ、皐月賞馬イスラボニータ、秋の天皇賞レコードホルダーのトーセンジョーダン、2014年バーデン大賞(G1)優勝馬アイヴァンホウ、2013年ジャマイカハンデキャップ(G1)優勝馬アップウィズザバーズといった国内外のトップホースを相手に4馬身差で圧勝。驚愕のパフォーマンスを披露し、2014年ロンジンワールドベストホースランキングにおいて、129ポンドのレーティングを獲得し世界ランク2位となった。

 通算14戦6勝2着2回3着1回の成績を残して、安平町にある社台スタリオンステーションで種牡馬入り。2015年秋には南半球向けに2頭に種付けし、受胎した1頭の繁殖をオーストラリアへ輸出した。北半球シーズンとしての種牡馬1年目は、2011年の秋華賞(G1)を制したアヴェンチュラ、2008年のエリザベス女王杯(G1)を制したリトルアマポーラなど221頭に種付け。日本での初産駒は2019年にデビューする。