馬産地ニュース

苫小牧市で胆振地区生産育成技術講座2016

  • 2016年10月18日
  • 約200人が出席した胆振地区生産育成技術講座2016
    約200人が出席した胆振地区生産育成技術講座2016
  • 主催者を代表して挨拶する上水厚青年部長
    主催者を代表して挨拶する上水厚青年部長
  • 講師を務めたノーザンファーム空港の菅谷清史場長
    講師を務めたノーザンファーム空港の菅谷清史場長

 10月17日夜、白老町の胆振軽種馬農業協同組合(高橋秀昌代表理事組合長)と同青年部(上水厚部長)は、苫小牧市にあるグランドホテルニュー王子2階芙蓉の間において、ノーザンファーム空港の場長で獣医師である菅谷清史氏を講師に招き、胆振地区生産育成技術講座2016を開催した。

 会場には組合員や組合員の牧場スタッフ、日高の生産者、JRA職員のほか、馬産地ライター、競馬評論家といった競馬マスコミなど約200人が出席。開会にあたり主催者を代表して上水青年部長は「毎年この時期に開催しております胆振地区生産育成技術講座に、今年もこのようにたくさんの方にご参加いただきうれしくおもいます。昨年、一昨年と育成に関するテーマで開催してきましたが、今年は菅谷先生をお招きすることができました。準備期間が約1カ月と短いにもかかわらず、快く協力してくださった菅谷先生には心から感謝申し上げます。さて、ノーザンファーム生産馬・育成馬の活躍・競走成績は、いまさらわたくしが説明するまでもありませんが、旧社台ファームから独立された1994年以降、昨年までリーディングブリーダーに輝くこと11回を数え、生産馬のJRA年間勝利数においては昨年、547勝という記録を樹立しました。JRAの年間レース数が約3450レースですから、まさに驚異的な数字といえるでしょう。菅谷先生が管理される空港牧場の育成馬には、近年ではオルフェーヴル、ジェンティルドンナという歴史的名馬がおりますが、今年の日本ダービーではハナ差の名勝負を演じたマカヒキとサトノダイヤモンドも空港牧場の出身とうかがっております。世界で勝つための馬づくりを目標とされている、ノーザンファーム様の強さの秘訣を、今日は少しでもお聞かせいただければ幸いです。本日の講演から自身の牧場経営や日々の仕事に役立つヒントを、ひとつでも多く見つけていただければ」と挨拶した。

 講師の菅谷場長は東京都出身。日本大学獣医学部卒業後3年間、大井競馬場の開業獣医師の下で勤務し、新冠町の日高軽種馬共同育成公社勤務を経て、2000年にノーザンファームに入社し、獣医師として空港牧場で勤務。2015年7月にノーザンファーム空港牧場の場長に就任し、現場のトップとして陣頭指揮を執っている。

 「育成馬を扱う者として考えていること」を演題にした講演で菅谷場長は、育成馬を扱う上で大切なのは、調教と管理力、ライディングスキルの3つと説明。さらに厩舎のチームワークの重要性を説いた。

 最後に事前に寄せられた質問について解答。厩舎スタッフの育成やマネジメントについて心がけていることなどをアドバイスした。