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瑞穂賞はオヤコダカが人気に応えて優勝

  • 2016年10月17日
  • 先に抜け出したオヤコダカに襲いかかる後続馬たち
    先に抜け出したオヤコダカに襲いかかる後続馬たち
  • 思わずガッツポーズが出る快勝だった
    思わずガッツポーズが出る快勝だった
  • これで7勝目となったオヤコダカ
    これで7勝目となったオヤコダカ
  • 口取り写真も慣れたもの
    口取り写真も慣れたもの
  • 道営記念に向けて気を引き締める関係者の皆さん
    道営記念に向けて気を引き締める関係者の皆さん

 道営記念を目指す伝統の一戦、中京スポーツ杯第49回瑞穂賞(H2)【ケープブランコ賞】が10月12日、門別競馬場距離1800mで行われた。

 今年は3歳から8歳までの10頭が参戦。1.4倍という断トツの1番人気に推されたのは、今季4戦3勝、2着1回という古馬路線の大将格となったオヤコダカ。得意のマイルから距離延長となるが、このメンバーでは頭一つ抜けた存在だ。2番人気は唯一の3歳馬、スティールキング。北斗盃、北海優駿を制した世代トップクラスの同馬が初めて古馬重賞に挑む。軽ハンデも期待され3.5倍の支持を集めた。8.9倍の3番人気は昨年の覇者グランプリブラッド。今季は思ったような成績を上げられていないが、昨年の同レースから道営記念を制した底力はまだ衰えていないはずだ。

 スタンド前からのスタート、10番人気のビッグバンドジャズが立ち遅れたものの、あとは揃って観客の前を通過していく。手綱をしごいて先手を奪ったのはヘブンズゲート、オヤコダカは外めの2番手、それに並びかけていく牝馬のジュエルクイーン、直後にスティールキングという体制で1コーナーを回る。長距離戦らしいゆったりとした流れ、3コーナーを目前にピッチが上がり、オヤコダカが射程圏内に納めていたヘブンズゲートを捉えにかかると、後続も一気に動き出した。直線入り口でオヤコダカが先頭に変わると、スティールキングが詰め寄る。しかしまだ余裕の構えのオヤコダカとの差はなかなか縮まらない。世代を代表する芦毛対決はオヤコダカに軍配が上がり、重賞4連勝のゴールを駆け抜けた。勝ち時計は1:54:9(晴・稍重)3/4馬身差の2着にスティールキング、さらに2馬身1/2差の3着は内からメンバー中上がり最速の脚で追い上げて来たグランプリブラッドが入り、人気通りの決着となった。

 オヤコダカとコンビを組み、重賞4勝目を手に入れた石川倭騎手はゴールの瞬間、ガッツポーズを見せた「返し馬の段階から馬のテンションが高く、折り合い面で不安を感じましたが、レースには全く影響なく強い勝ち方をしてくれてホッとしています。道営記念に向けて、厩舎一丸となって仕上げていきたいです」と話し、不安を払拭しての勝利だったことを明かした。

 管理する米川昇調教師は「成績も安定してるし、今日も落ち着いて見ていましたが、直線半ばスティールキングの勢いが良かったから一瞬ヒヤっとしましたね。次はいよいよ道営記念、絶対獲りたいです」と力強く語った。

 オヤコダカは新冠町の森永聡さんの生産馬で、父サムライハート、母オメガカリビアン、母の父フレンチデピュティという血統の4歳牡馬。祖母は1998年の阪神3歳牝馬S(GI)3着馬ゴッドインチーフ、近親にはG1馬ヌーヴォレコルトがいる。