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フローラルCはオーブスプリングが人気に応え優勝

  • 2016年09月26日
  • 直線、抜け出しを図るオーブスプリング
    直線、抜け出しを図るオーブスプリング
  • 桑村騎手も思わず手をあげる完勝だった
    桑村騎手も思わず手をあげる完勝だった
  • 父ディープブリランテにとっても産駒重賞初勝利
    父ディープブリランテにとっても産駒重賞初勝利
  • 泥だらけの顔は頑張った証
    泥だらけの顔は頑張った証
  • 喜びの表情で表彰を受ける関係者の皆さん
    喜びの表情で表彰を受ける関係者の皆さん

 9月21日、門別競馬場では2歳牝馬重賞、UHB杯第16回フローラルカップ(H3)【ヨハネスブルグ賞】がダート内回り1600mで行われた。

 10月13日に施行される中央交流重賞、エーデルワイス賞(Jpn3)のトライアルレースに指定されており、7頭の2歳牝馬が挑戦した。

 1番人気は唯一重賞経験のあるディープブリランテ産駒のオーブスプリング。前走リリーカップは3番人気で6着に敗れはしたものの、このメンバーでは実績上位。2番人気はセイントアレックス産駒のジュンアイノキミ。重賞は初挑戦だが、これまで一度も掲示板を外していない安定感が評価された。3番人気はカジノドライヴ産駒のベッティング。ターフチャレンジ競走を制し、JRA札幌競馬場で行われたコスモス賞で5着、すずらん賞7着という成績を残している。

 レースはごちゃついたスタートから、サウスヴィグラス産駒のストレンジウーマンがスッとハナに立ち、同じくサウスヴィグラス産駒のオルディルが2番手、その後ろをベッティングとオーブスプリングが並んで追いかけ、チェリースプリング、ブラックプール、ジュンアイノキミが後方という態勢になった。3コーナーの内回りに入ったところでオルディルがストレンジウーマンを制し先頭に立ったが、一気に後続が押し寄せ、オーブスプリングが先頭を奪っていく。内からジュンアイノキミ、外チェリースプリングが追い込むも、2着争いまで。2馬身1/2の差を付けてオーブスプリングが重賞初勝利を飾った。勝ち時計は1:44:7(晴・稍重)2着にジュンアイノキミ、1/2馬身差の3着はチェリークラウン産駒のチェリースプリングが入線した。

 オーブスプリングに騎乗した桑村真明騎手は、前週イノセントカップ(H3)を優勝したバンドオンザランにつづき2週連続重賞勝利。昨年の同レースもタイニーダンサーで制しており、連覇となった。表彰式後のインタビューでは「最内枠ということで、前が詰まらないようにと注意して乗っていました。3~4コーナーでの手応えは間違いないなと思わせる感じでしたし、能力があるのはわかっていたのに中々結果が出せなかったので、強いところを見せられてよかったです」とホッとした表情を見せていた。

 ホッカイドウ競馬が誇る有望な2歳馬を数多く管理する角川秀樹調教師は、オーブスプリングを「デビュー前からかなり期待度が高かった馬」と評価する。「これまでのレースはツメの甘さが出て勝ち切れなかったけど、今日はそれを乗り越えてがんばってくれました。馬場の内側はそれほど重くなかったので、道中は内で控えて、直線外に持ち出せばいいんじゃないかと考えていましたが、その通りのレースをしてくれましたね。これからまだまだ成長すると思うし、今後が楽しみな1頭です」と期待を寄せていた。

 オーブスプリングは、父ディープブリランテ、母ナスケンアイリス、その父フレンチデピュティという血統の2歳牝馬。新ひだか町静内にある桜井牧場の生産馬で、馬主は(株)MMC。2歳世代が初年度産駒となる父ディープブリランテ産駒で、初の重賞勝ち馬となった。