馬産地ニュース

JBBA静内種馬場で第1回ワークショップ

  • 2016年09月09日
  • 白熱したディスカッションが続いたリム&フットケア・ワークショップ
    白熱したディスカッションが続いたリム&フットケア・ワークショップ
  • 質問に答えるJRA日高育成牧場業務課の宮田健二獣医師
    質問に答えるJRA日高育成牧場業務課の宮田健二獣医師
  • 砂のぼりについて報告した田中弘祐調査役と宮越大輔獣医師(写真左から)
    砂のぼりについて報告した田中弘祐調査役と宮越大輔獣医師(写真左から)

 9月8日夜、日本軽種馬協会(以下JBBA)は、新ひだか町静内にあるJBBA静内種馬場研修所講義室において、平成28年度第1回リム&フットケア・ワークショップを開催した。

 このワークショップは、装蹄師や獣医師が日常の仕事の中で遭遇したアシや蹄に関する症例を持ち寄り、それぞれの経験や意見をぶつけて議論し、対応策を統括することを目的としたもの。JBBAが行う軽種馬経営高度化指導研修事業の一環として、平成22年度から毎年2月と9月の年2回実施している。ワークショップを通じて、生産地の肢蹄トラブルの情報を共有し、様々な意見を集約することで、肢蹄トラブルの対策法を学び、獣医師と装蹄師の相互連携の強化や、さらに高度な護蹄技術や予防・矯正技術の習得に役立っているという。

 本年度第1回目のワークショップには、JRA日本中央競馬会日高育成牧場の平賀敦場長をはじめとした獣医師や装蹄師、JBBA静内種場場の中西信吾場長、北海道日高装蹄師会に所属する装蹄師、日高軽種馬農業協同組合(HBA)、軽種馬育成調教センター、日高地区農業共済組合、胆振獣医師会などに所属する獣医師ら約50人が出席。武田英二北海道日高装蹄師会会長を座長に、JRA日高育成牧場業務課の宮田健二獣医師による「コンフォメーション異常が市場成績および競走成績に及ぼす影響」、HBA静内診療所の宮越大輔獣医師による「蹄膿瘍~砂のぼりと挫跖~」、JBBA静内種馬場軽種馬生産技術総合研修センターの田中弘祐調査役による「砂のぼり」という、3つの症例報告が行われた。

 各症例報告の後には質疑応答の時間が設けられ、症例報告に対する質問や疑問、獣医師や装蹄師の立場からの意見や見解相次ぎ、終了予定時間を過ぎるほど白熱したディスカッションが続いた。

 次回のワークショップは来年2月か9月を予定。切腱術を行った繁殖牝馬の蹄葉炎、ポニーの脱蹄などの症例報告を計画している。