馬産地ニュース

浦河町で「うらかわ馬フェスタ2016」開催

  • 2016年08月22日
  • 2日間で約5,000人が来場した
    2日間で約5,000人が来場した
  • 初日の馬上結婚式では2組のカップルが祝福を受けた
    初日の馬上結婚式では2組のカップルが祝福を受けた
  • BTC・PRブースには105名が木馬騎乗に参加
    BTC・PRブースには105名が木馬騎乗に参加
  • モンストールに騎乗し、出走馬を誘導する岡部幸雄・元騎手
    モンストールに騎乗し、出走馬を誘導する岡部幸雄・元騎手
  • 大接戦となった浦河ダービーは大池崚馬さんが優勝
    大接戦となった浦河ダービーは大池崚馬さんが優勝

   7月30日、31日の2日間、浦河町のJRA日高育成牧場・施設内特設会場で「うらかわ馬フェスタ2016」が行われ、約5,000人が来場した。

   古くはシンザン、近年ではディープスカイ、ホッコータルマエなど、名馬の産地として知られる浦河町の馬の祭りで、同町で長らく続く「浦河競馬祭」と「シンザンフェスティバル」を同時開催し、2つを合わせて「うらかわ馬フェスタ」と称して開催している。

   今年の「シンザンフェスティバル」では、メイン会場でカントリーパーティーが大々的に開かれ、来場者の多くはジンギスカンを焼きながら昼食や夕食を楽しんだ。会場ステージでは様々なイベントが組まれ、毎年、シンザン記念(京都競馬場)のプレゼンターを務めているミスシンザンの表彰やお笑い芸人「麒麟」、「コロコロチキチキペッパーズ」のライブ、浦河町のG1優勝馬生産牧場として、出席した岡本牧場(ストレイトガール生産)、バンブー牧場(ビッグアーサー生産)が表彰を受けた。また、恒例の馬上結婚式では、北海道内外9組の応募から選ばれた宇野裕一・貴子さん夫妻、山崎洋祐・未来さん夫妻が馬車で会場に登場し、幸せいっぱいの表情を浮かべていた。

   会場に用意された席周辺を露店が囲い、無料ポニー馬車や乗馬には家族連れが列を作った。ターフィー(JRA)やホクトくん・ナナセちゃん(ホッカイドウ競馬)といった馬のゆるキャラが走る「全日本馬キャラダービー選手権」は、帯広から遠征したリッキー(ばんえい十勝)が逃げ切り勝ち。装蹄師による蹄鉄打ち実演や、JRA日高育成牧場バスツアー、初めての試みとなるウニモグ(馬場整備車両)体験乗車、練習用木馬の騎乗体験など、馬産地ならではのプログラムが祭りを彩った。

   今年、第50回の節目を迎えた「浦河競馬祭」では、主催する浦河町・荻伏・様似町の軽種馬生産振興会青年部が記念ポロシャツを着用して運営。特別ゲストに元騎手の岡部幸雄氏を迎え、岡部氏自ら出走馬の誘導を務めるサプライズ演出もあった。

   会場のダート1,600m馬場で全9レースの草競馬が組まれ、元競走馬やポニーが疾走した。騎乗者は牧場で働くスタッフや馬術を習っている子供たちで、巧みな騎乗技術で迫力のレースを展開し、優勝した騎手は大きなガッツポーズで喜びを表現していた。準メインに組まれたポニー競馬「浦河ダービー(13頭、ダ600m)」はハンデ戦らしい大接戦となったが、金太郎とコンビを組んだ大池崚馬さんが、ジョッキーベイビーズ・北海道地区予選突破の勢いそのままに勝利。メインレース「シンザングランプリ(ダ2,500m)」は佐藤巌さん騎乗のロンシャンガールが後続をぶっちぎり、圧勝のゴールを切った。

   主催・運営した浦河町軽種馬生産振興会青年部の鎌田正信部長(杵臼牧場)は、「後半は天候にも恵まれ、大勢の方にお越しいただけて良かったです。浦河だけでなく、荻伏や様似の軽種馬生産振興会青年部にも協力いただき、大きなトラブルもなく運営できました。当日までの準備期間には当歳・1歳セールなどもあって繁忙期でしたが、仕事の合間や時間をつくって集まり、準備を進めました。若い部員や、初めて参加するメンバーが多かった中、チームワーク良く取り組めたと思います。出走馬や寄付金集めなど、大変な部分もありますが、今後も歴史あるお祭りを継続していきたいです」と、振り返った。