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グランシャリオ門別スプリントは転入初戦のケイアイユニコーンが優勝

  • 2016年06月27日
  • 横一線の攻防から抜け出したケイアイユニコーン
    横一線の攻防から抜け出したケイアイユニコーン
  • 短距離重賞の常連馬を一蹴した
    短距離重賞の常連馬を一蹴した
  • 転厩初戦を重賞勝利で飾った
    転厩初戦を重賞勝利で飾った
  • 管理する安田調教師も初重賞勝利
    管理する安田調教師も初重賞勝利
  • 表彰式での関係者の皆さん
    表彰式での関係者の皆さん

 6月23日、門別競馬場ではスーパースプリントシリーズ(SSS)トライアル第4弾となる第2回グランシャリオ門別スプリント(H3)【タートルボウル賞】が距離1000mで行われた。 

 岩手・北海道交流競走ながら今年も岩手からの参戦馬はおらず、ホッカイドウ競馬所属の5歳から9歳までの快速自慢10頭がエントリーした。

 人気を集めたのは6月9日に行われた交流重賞・北海道スプリントカップ(Jpn3)出走組。JRA所属馬相手に道営馬最先着(4着)を果たしたクリーンエコロジーが3.1倍の1番人気に推され、同レース7着のサクラインザスカイが3.4倍の2番人気。ダイワメジャー・プレミアムを優勝してここへ挑んできたシセイカイカが3.6倍の3番人気と、人気は割れていた。

 スプリント戦らしい揃ったスタート、リバーキンタロー、キタサンウンリューが出たなりでレースを引っ張り、サクラインザスカイ、クリーンエコロジー、ケイアイユニコーンらが後に続いた。この5頭が横一線で4コーナーを回り、直線へ。最内リバーキンタローが粘る中、大外を回った5番人気のケイアイユニコーンがジワジワリードを広げる。残り100mで完全に抜け出すと、そのまま力強くゴールを駆け抜けた。勝ち時計は0:59:9(良)。1馬身差の2着は中団待機していたシセイカイカが飛び込み、更にクビ差の3着に1番人気のクリーンエコロジーという結果だった。

 JRAから転入初戦を勝利で飾ったケイアイユニコーンは、芝の短距離で3勝をあげ、ダート経験は4歳時の一戦のみ。騎乗した松井伸也騎手は「返し馬で良い手応えを感じたので、ダート適性などは気になりませんでした。ゲート出てスムーズに流れるという想定通りの展開で、楽に先団に付けられ、いつでも交わせるという自信はありました。これからも、この馬と共にもっと活躍していきたいです」と、笑顔で話した。

 開業6年目の安田武広調教師はこれが重賞初勝利。「厩舎一丸となって重賞を獲りたい思いでやってきましたから、素直に嬉しいです。4コーナーで勝利を確信でき、騎手も上手く乗ってくれました。次はホッカイドウ競馬のトップスプリンター、アウヤンテプイと勝負したいですね。これで1つの目標をクリアできたので、これからもコツコツ頑張っていきたいです」と話し、その目線はさらなる高みを望んでいた。

 ケイアイユニコーンは、父キングカメハメハ、母ケイアイギャラリー、母の父ウォーニングという血統の7歳牡馬。生産は2012年の新潟2歳S(G3) 勝ち馬ザラストロや2015年京都牝馬S(G3)優勝馬ケイアイエレガントを輩出している新ひだか町静内の松田牧場。