馬産地ニュース

平取で第47回1歳馬品評会

  • 2016年06月22日
  • 悪天候の中開催された平取町の1歳馬品評会
    悪天候の中開催された平取町の1歳馬品評会
  • 最優秀賞に輝いたクリアムーブメントの2015(写真提供:平取町軽種馬生産振興会)
    最優秀賞に輝いたクリアムーブメントの2015(写真提供:平取町軽種馬生産振興会)
  • 金賞のほか、ティーマ賞、JRA牝馬特別賞を受賞したエリカ(写真提供:平取町軽種馬生産振興会)
    金賞のほか、ティーマ賞、JRA牝馬特別賞を受賞したエリカ(写真提供:平取町軽種馬生産振興会)
  • 表彰を受けた各賞の牧場関係者
    表彰を受けた各賞の牧場関係者

 6月20日、平取町軽種馬生産振興会(北嶋佳和会長)は、第47回1歳馬品評会を開催した。

 この品評会は、軽種馬振興に向けての担い手の育成、強い馬づくりに資する管理育成技術の向上を目的としたもの。振興会の事業のひとつで、平取町、びらとり農業協同組合、日高振興局が特別協力、JRA日本中央競馬会、JBBA日本軽種馬協会、東京都トレーナー倶楽部、北海道競馬調教師会、HBA日高軽種馬農業協同組合、坂田博昭氏、田中哲美氏、ブリーダーズコミュニケーションズ、びらとり温泉「ゆから」が協力、ほか、社台スタリオンステーション、(株)サラブレッド・ブリーダーズ・クラブ、ダーレー・ジャパン(株)、(株)ジェイエス、(株)優駿、(株)レックスといった軽種馬関連商社、軽種馬関連企業、飲食店など60以上の業者が協賛している。

 今年は牡7頭、牝6頭の合計13頭が出品。平賀敦JRA日高育成牧場場長を審査委員長に、中西信吾JBBA静内種馬場場長、三坂盛雄東京都トレーナー倶楽部会長、田中淳司北海道競馬調教師会副会長の4名が審査員を務めた。ほか、多くの申し込みの中から選ばれた3名の平取町民も特別審査員として参加した。

 品評会当日は日高・胆振全域に大雨警報が出されるあいにくの天候となったが、びらとり温泉「ゆから」に集まった一行は午後3時過ぎに出発。各牧場を巡回して審査を行った。審査員は出品馬1頭につき20点満点で採点。4名の合計点数で順位を競った。

 出品馬は耳毛やヒゲ、距毛をカットするなど馬装を整えて登場。ハンドラーは悪天候に苦戦しながらも、日々研鑽してきた技術を余すところなく発揮し、立ち姿や常歩を披露した。

 全頭の審査が終わったあとの表彰式では、主催者を代表して北嶋会長が「本日は雨の中の品評会でしたが、人馬とも怪我もなく無事に終えることができ、ひと安心しているところです。審査員をはじめとした皆様方におかれましては、ご多忙のところ足を運んでいただき感謝申し上げます。また、平取町、日高振興局、JAびらとり様など、本当に多くの企業や団体からの協賛をいただいて、この品評会が成り立っていることに対し、重ねてお礼申し上げます。たくさんの人に見られたことは、馬にとってもよい経験になったと思います。これからせり場や競馬場に行ったときに、この経験が生かされると思います。今年は新たに平取町賞をつくり3名の町民の方にも参加していただきました。これからも町民の方が軽種馬への理解を深め、馬事普及につながる取り組みを続けたいと思います。そして、平取町産馬の活躍を祈念いたします」と挨拶。

 審査委員長を務めた平賀場長は「私は3年ぶりに品評会に参加しましたが、最初に品評会の冊子を見たときに、出品馬の立ち姿のカラー写真が、ちゃんと馬装され、リードもきれいにたるんで撮影されていることに、素晴らしい写真だと感銘を受けました。写真を見た瞬間からどんな馬なのか想像できました。関係者の努力に敬意を表します。また、今日は雨の影響で足元が悪く、厳しい条件で大変だったでしょうが、馬の引き方や馬装も3年前と比べ、相当進歩していると感じました。せっかくきれいにしたのにそれが反映できる状況でなかったのは残念でしたが、今後のセレクションセールやサマーセールでさらに成長した姿を見たいと思います。今回で47回ですが、回を重ねてどんどんいろんな点で改善されていて、誠に喜ばしいです。今後も継続されることを期待しています」と講評した。

 審査の結果、最優秀賞はクリアムーブメントの2015(牡、父パイロ、北島牧場生産・飼養)、金賞はエリカ(牝、父パイロ、母ユーワゼフィルス、船越伸也牧場生産、オークツリーファーム飼養)、銀賞はワンサイドゲームの2015(牡、父ゴールドアリュール、北島牧場生産・飼養)、銅賞はパンデモニウムの2015(牝、父シンボリクリスエス、スガタ牧場生産・飼養)が受賞。新たに設けられた平取町賞はメロディペリオットの2015(牡、父スペシャルウィーク、清水牧場生産・飼養)、JRA牝馬特別賞とティーマ賞はエリカ、レッドミルズ賞はスズカグレイスの27(牡、父モンテロッソ、稲原牧場生産、二風谷軽種馬共同育成センター飼養)が選ばれた。各賞の表彰では、平取町、JAびらとり、日高振興局、JRA、JBBA、HBAといった団体や協賛企業から、賞状、トロフィー、ギフト券、オゾン発生機、軽種馬飼料、ホテル宿泊券、びらとり和牛、メロン、トマト、平取米、軽種馬サプリメント、除草剤など、抱えきれないほどの賞品が贈呈された。