馬産地ニュース

平成28年度のばんえい十勝開幕、10日間で2万5000人来場

  • 2016年05月11日
  • 開幕初日の主催者挨拶
    開幕初日の主催者挨拶
  • 4月21日、帯広市内開幕パレードの様子
    4月21日、帯広市内開幕パレードの様子
  • 帯広競馬場は前年度、28万人の入場人員を記録
    帯広競馬場は前年度、28万人の入場人員を記録
  • ばん馬キング号とふれ合いイベント(十勝馬事振興会青年部、前年度開催)
    ばん馬キング号とふれ合いイベント(十勝馬事振興会青年部、前年度開催)
  • 帯広競馬場で配布中のフリーマガジン「ポムレ」制作の皆さん
    帯広競馬場で配布中のフリーマガジン「ポムレ」制作の皆さん

 4月22日より平成28年度のばんえい十勝の開催が始まった。帯広競馬場にはゴールデンウィークまでの10日間で合計2万5,146人が来場し、場内は熱気にあふれた。

 ばんえい十勝は平成19年度から北海道帯広市の単独で競馬を開催し、前年度は発売金額合計14,579,315,600円(前年比110.3%)、帯広競馬場の総入場人員282,932人(前年度比101.7%)を記録し、ともに帯広市単独開催後、最高の数字を叩き出している。

 今年度の開幕にあたって4月21日、ばん馬・ミルキーと騎手が帯広市内をパレードしてPRし、初日は騎手のお出迎えや、主催者である帯広市・米沢則寿市長が挨拶した。5月7日からは競馬場内にて「ばんえい十勝ビアガーデン」が始まり、リピーターの多い「重賞競走日・朝調教ツアー」や、1口1万円から実施できる個人協賛レースも継続して受け付けている。リニューアルの「ふれあい動物園」は観光客・ファミリー層の人気スポットで、ゴールデンウィークには十勝グルメの販売や、ばん馬による馬車運行など、帯広競馬場らしいイベントを盛り沢山に組んだ。

 レースでは、初日からばんえい記念優勝馬キタノタイショウ、フジダイビクトリー、次世代の有力馬センゴクエース、コウシュハウンカイが激突する豪華なカードがあり、2日目からは2歳戦がスタート。2014年産世代は、ばんえい界をリードしたカネサブラック、ナリタボブサップの初年度産駒や、怒涛の追い込みを武器に活躍したフクイズミの初子らが含まれており、続々と能力検査を受検している。

 また、昨今、ばんえい十勝では競馬場内やインターネットを通じて更なる情報発信協力に努めており、一つは平成27年からの株式会社ティワイネット・ばんえい事業部制作によるフリーマガジン「Pommele(ポムレ)」の発行で、ばんえい十勝を支える人たちの仕事風景や、初心者向けの競馬観戦マナー・専門用語解説などを掲載している。制作に携わっている小久保友香さんは、「誌面では、常日頃ばん馬の間近で仕事に励んでいる『人』にフォーカスを当てながら、ばんえいの魅力に迫っています。それぞれが抱くばん馬へ深い感情や、陰で努力されている部分に触れながら、読者の方にばんえいの魅力を広めていきたい」と、フリーマガジンによるファン増加や、競馬場へ足を運ぶキッカケづくりを目指している。

 更に、今年からはYou TubeやFacebookで「ばんえいスタジオ」と題して、ばんえい十勝で実況アナウンサーを務める太田裕士さんらが、ばんえい十勝の情報を動画配信している。中でも「第1R勝利騎手インタビュー」のコーナーでは、ばんえい十勝の予想で重要視される馬場状態について騎手に感想を求めており、“朝に雨が降っていたので、脚抜きが良い”、“風が強いので、馬場は早く乾きそう”といった予想につながる話を聞くことができる。太田さんは、「騎手会の協力を得ながら、SNSで予想に役立つ動画配信を始めています。動画は『ホッカイドウ競馬をもりあげ隊』の内容を参考にしています。競馬はもちろん、競輪やボートレースの放送や現地で視察したことも踏まえて、各所で感じた素晴らしい部分を積極的に取り入れていきたい」と、意気込んでいる。

 今年度のばんえい十勝は基本的に土・日・月曜日のナイター開催で、トータルでは26開催152日間に及ぶ。一流ばん馬の頂上決戦となる第28回ばんえいグランプリは8月14日、第49回ばんえい記念は来春3月20日となっている。