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ケープブランコの日本初産駒が誕生

  • 2016年02月17日
  • 新冠町のハシモトファームで生まれたケープブランコの日本初産駒
    新冠町のハシモトファームで生まれたケープブランコの日本初産駒
  • 父ケープブランコと同じ毛色の栗毛の牡馬
    父ケープブランコと同じ毛色の栗毛の牡馬
  • 半兄アリゼオは3歳時に古馬を撃破して毎日王冠(G2)に優勝
    半兄アリゼオは3歳時に古馬を撃破して毎日王冠(G2)に優勝
  • 供用2年目を迎えるケープブランコ
    供用2年目を迎えるケープブランコ

 2月8日夜、新冠町東泊津にあるハシモトファームにおいて、ケープブランコの日本初産駒が誕生した。

 生まれた産駒は、母がスクエアアウェイ(牝18歳)で、父ケープブランコと同じ栗毛の牡馬。半兄は2010年の毎日王冠(G2)、スプリングS(G2)を制したアリゼオ、おじには2005年の朝日チャレンジカップ(G3)優勝馬のワンモアチャッター、2012年の中日新聞杯(G3)優勝馬のスマートギアがいる血統になる。

 出産や種付け、来客、種牡馬展示会と多忙中にもかかわらず、快く取材に応じたハシモトファームの橋本浩社長は「ケープブランコはとても期待の大きい種牡馬というので、重賞勝ち馬を生んだ母に交配しました。しっかりとした脚もとや雰囲気は、ケープブランコの特徴を受け継いでいると思います。当歳セールへの上場申し込みをするかもしれません。このまま順調に育ってほしいですね」と語っていた。

 ケープブランコは日本軽種馬協会が導入し、昨年から静内種馬場で供用されている期待の種牡馬。愛国産の栗毛の9歳で、2001年に英ダービー(G1)、愛ダービー(G1)、キングジョージⅥ&クイーンエリザベスS(G1)に勝ち、2001年欧州3歳牡馬チャンピオンに輝き、種牡馬になってからは欧州年度代表馬2回のフランケル、欧州2・3歳牡馬チャンピオンのニューアプローチ、欧州2歳牡馬チャンピオンのテオフィロ、同じく欧州2歳牡馬チャンピオンのグレンイーグルス、欧州古馬チャンピオンのノーブルミッション、欧州3歳牡馬チャンピオンのマジシャンなど数多くのチャンピオンホースを送り、英愛リーディングサイアーに君臨する父ガリレオの日本初後継となる。

 ケープブランコの競走成績は15戦9勝2着1回。2歳時は重賞競走2勝を含め3戦全勝、3歳時は愛ダービー(G1)と愛チャンピオンS(G1)に優勝。4歳時は米国へ渡りマンノウォーS(G1)、アーリントンミリオンS(G1)、ジョーハーシュ・ターフクラシック招待S(G1)とG1 3連勝を飾り、2011年米芝牡馬チャンピオンに選出された歴史的名馬の1頭だ。

 2012年より米国のサラブレッド生産のメッカ、ケンタッキー州アッシュフォードスタッドで種牡馬入り。初年度220頭に種付けして2012年米最多種付頭数を記録し、2年目は141頭、3年目は139頭の牝馬を集めた。

 日本初供用となった昨年は、JBBAスタリオンの中では最多となる132頭に種付け。日本での初産駒誕生が心待ちにされていた。

 初産駒誕生の一報を受けたケープブランコを管理する静内種馬場の中西信吾場長は「写真を見ましたが、父に似て品のある顔つきで、とても垢抜けした馬体をしていますね。ほかの牧場で生まれた産駒も何頭か拝見ました。どの馬もバランスの取れた素晴らしい馬体をしていました。ケープブランコは欧州のG1だけでなく米国でも芝のG1を勝っていますから、日本の芝でも合うと思い導入しました。すでにデビューしている海外での産駒は距離が伸びて良い成績を収めています。これから春シーズンに向けてクラシック戦線を賑わしてくれそうです」と日本での成功を楽しみにしている。

 ケープブランコに対する生産地の期待は計り知れず、産駒の出来を確認して再度配合申し込みをした生産者、2月15日の種牡馬展示会でケープブランコの状態を確認して配合申し込みをした生産者もいたという。2016年の種付条件は、基本契約B-2、250万円となっている。詳細はhttp://www.jbba.jp/まで。