馬産地ニュース

日本軽種馬協会静内種馬場で種牡馬展示会が開催

  • 2016年02月16日
  • [幻のケンタッキーダービー馬」エスケンデレヤ
    [幻のケンタッキーダービー馬」エスケンデレヤ
  • 欧米のG1競走を制したケープブランコ
    欧米のG1競走を制したケープブランコ
  • ヨハネスブルグは、たくさんの2歳馬がデビュー予定だ
    ヨハネスブルグは、たくさんの2歳馬がデビュー予定だ
  • イシノサンデーも元気に展示された
    イシノサンデーも元気に展示された
  • 300人を超える人が集まった
    300人を超える人が集まった
  • 「短い競走生活でしたが、エスケンデレヤの優秀性はみなさまが知るところです」とあいさつする西村副会長
    「短い競走生活でしたが、エスケンデレヤの優秀性はみなさまが知るところです」とあいさつする西村副会長

 15日、日本軽種馬協会の静内種馬場で、種牡馬展示会が開催された

 2016年のJBBAスタリオンズは、昨シーズンのラインナップからエンパイアメーカーが抜け、ボストンハーバーが高齢のために種牡馬を引退。エスケンデレヤを新種牡馬として迎えた総勢8頭。この日は、寒風吹き込むあいにくの天気だったが、地元生産者など約300人が参加した。

 今年からラインナップに加わったのは、ジャイアンツコーズウェイ産駒のエスケンデレヤ(9歳、父ジャイアンツコーズウェイ)。父は全欧年度代表馬で、全米チャンピオンサイアー。日本でもエイシンアポロンやスズカコーズウェイ、エーシンジーラインが重賞競走に勝利しており、馬産地の評価も高い。エスケンデレヤは、ケガのためにケンタッキーダービー(G1)を直前で回避して、そのまま現役を引退した馬だったが、出走すれば1番人気という評価を受けた馬だった。通算成績は6戦4勝。初年度産駒となる現4歳世代から芝の重賞勝ち馬を出し、2世代目産駒からはケンタッキーダービー(G1)の有力候補を出していることなどが紹介された。

 2番目は供用2年目を迎えるケープブランコ(9歳、父ガリレオ)。こちらの父は欧州でチャンピオンサイアーの座に君臨し続ける名種牡馬。現役時代は15戦9勝。愛国ダービー(G1)に勝ち、その後米国に移籍して米国の芝G1を3連勝。米国で最優秀芝牡馬チャンピオンにも選ばれている。米国でデビュー年度を迎えた初年度産駒は現3歳世代。2歳で13頭以上の勝ち馬を出しているが、2歳よりも3歳になってから活躍する血統で勝ちあがった馬の成長力に期待したいと説明された。

 3番目に登場したのは2013年に新種牡馬チャンピオンとなったヨハネスブルグ(17歳、父ヘネシー)。この馬は、今年で供用7年目を迎える種牡馬だが、これまでデビューした3世代が7割を超える勝ちあがり率をマークしていることや、とくに2歳戦で素晴らしい成績を残していること。併せて、近年では種牡馬の父として世界中にその血を広めていることなどがセールスポイントとしてアピールされた。

 この日展示されたのは、ほか菊花賞馬ビッグウィークや桜花賞(G1)2着オウケンサクラなど幅広いカテゴリーで活躍馬を輩出しているバゴ(15歳、父ナシュワン)や、スピードを確実に伝えるケイムホーム(17歳、父ゴーンウェスト)、2014年の全米最優秀古牡馬、同芝牡馬メインシークエンスの父アルデバラン(18歳、父ミスタープロスペクター)が磨き上げられた好馬体を誇らしげに周回を重ねていた。その後は20歳になった米国年度代表馬のカリズマティック(父サマースコール)と、23歳になった日本の皐月賞馬イシノサンデー(父サンデーサイレンス)も若々しい馬体で周囲を驚かせた。なお、イシノサンデーには今年デビュー予定の2歳馬が控えていることも併せて紹介された。

 展示会の最後には、新種牡馬のエスケンデレヤが再び登場。報道陣からのリクエストに応えるようにポーズを決めていた。

 日本軽種馬協会では「配合数にまだ余裕のある種牡馬もおりますので、配合に関してはお気軽にお問い合わせ下さい」と呼びかけている。