馬産地ニュース

道営記念はグランプリブラッドが4馬身差の圧勝

  • 2015年11月16日
  • 4馬身差の圧勝で道営記念を制したグランプリブラッド
    4馬身差の圧勝で道営記念を制したグランプリブラッド
  • 静内高校吹奏楽部によるファイナルファンファーレ
    静内高校吹奏楽部によるファイナルファンファーレ
  • 厩舎スタッフも集合し賑やかな口取りとなった
    厩舎スタッフも集合し賑やかな口取りとなった
  • ウイニングランでスタンドに向けてガッツポーズする服部騎手
    ウイニングランでスタンドに向けてガッツポーズする服部騎手
  • 表彰式も厳かな雰囲気の中行われた
    表彰式も厳かな雰囲気の中行われた

 今季のホッカイドウ競馬を締めくくる大一番、第58回道営記念(H1)【ケープブランコ賞】が11月12日、距離ダート2000mで行われた。

 今年の出走馬は3歳から7歳までの12頭。いずれも今年のホッカイドウ競馬を彩ってきた好メンバーが顔を合わせた。1番人気は今シーズンからホッカイドウ競馬に移籍、星雲賞(H3)、瑞穂賞(H2)の重賞2勝をあげているグランプリブラッド。昨年の覇者ウルトラカイザーは2番人気、ファン投票1位に輝いたオヤコダカが3番人気でつづいた。5連勝中のコスモスイング、「GRANDAME-JAPAN 2015」古馬シーズン優勝馬のサンバビーン、前走瑞穂賞で土がつくまで8連勝という記録を作ったビービーレジェンド、重賞レースで掲示板を外したことのない安定感を持つキタノイットウセイとハイレベルな役者が揃った。

 レースは、静内高校吹奏楽部によるファンファーレでスタート。1週目のホームストレッチで最初に飛び出したのはビービーレジェンド。ヘブンズゲート、ウルトラカイザー、オヤコダカも先頭集団に取り付いた。レースが動いたのは3コーナー。ウルトラカイザー、サンバビーンが進出を開始、ビービーレジェンドが逃げ粘るなか、残り200mでスパートしたグランプリブラッドが一気に抜き去り独走態勢に入ると、後続に4馬身の差をつけ悠々とゴールを駆け抜けた。勝ち時計は2:05:1(重)2着は意地を見せたウルトラカイザー、1/2馬身差の3着には高知の別府真衣騎手を配した11番人気のビッグバンドジャズが入り、三連複、三連単は万馬券となった。

 ウイニングランを終え、晴れやかな笑顔で検量室前に戻ってきた服部茂史騎手は、集まった厩舎スタッフに迎えられ喜びを爆発させた「外枠でしたが、位置取りなどは気にせず、折り合いにだけ注意して自分のレースが出来れば、と思って乗りました。内に潜り込み、他馬の後ろに付けれたのでこれであとは弾けてくれるのを待つだけ。馬も頑張ってくれたし、厩舎一丸となって育てて来た馬で勝利できたことは最高の締めくくりでした」。

 そして、今年度のホッカイドウ競馬リーディングトレーナーに輝いた田中淳司調教師は「取りたいレースのひとつである道営記念を、圧勝という形で勝てたことが嬉しいですね。掛かり癖のある馬なので、外枠を引いた時は若干不安でしたが、バックストレッチで内に入れ、4コーナーでウルトラカイザーの直後に付けた時に勝てると思いました。自分がリーディングトレーナーになれたのも、服部、岩橋の両所属騎手、厩舎スタッフみんなが頑張ってくれた結果ですからね」と厩舎スタッフをねぎらった。

 グランプリブラッドは父ディープインパクト、母はG1馬シルクプリマドンナという良血の6歳牡馬、生産は安平町のノーザンファーム。半弟フラムドグロワール(父ダイワメジャー)は2013年のNHKマイルC(G1)3着、ネオルミエール(父ネオユニヴァース)は2014年の朝日杯フューチュリティS(G1)4着と活躍馬を量産しているファミリーだ。