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トゥザワールドが優駿スタリオンステーションにスタッドイン

  • 2015年11月04日
  • 優駿スタリオンステーションにスタッドインしたトゥザワールド
    優駿スタリオンステーションにスタッドインしたトゥザワールド
  • キングカメハメハの後継として期待は大きい
    キングカメハメハの後継として期待は大きい
  • 新種牡馬に熱い視線を送る牧場関係者
    新種牡馬に熱い視線を送る牧場関係者

 11月2日午後3時30分頃、新冠町朝日にある優駿スタリオンステーションに、来年から種牡馬生活に入るトゥザワールド(牡4歳)がスタッドインした。

 今春のオーストラリア遠征から帰国後に右前屈腱炎が判明し、10月21日付で競走馬登録を抹消したトゥザワールドは、休養していた安平町のノーザンファームから優駿スタリオンステーションに到着。スタッドインには事務局(株)優駿の須崎孝治代表取締役をはじめとした役職員やシンジケート会員、スタリオンスタッフが総出で出迎え、待望の新種牡馬に熱い視線を送った。

 トゥザワールドは父キングカメハメハ、母トゥザヴィクトリー、母の父サンデーサイレンスという安平町のノーザンファーム生産の鹿毛。母は2001年のエリザベス女王杯(G1)勝ち馬で、全兄には2012年の日経新春杯(G2)、鳴尾記念(G3)、2011年の日経賞(G2)、京都記念(G2)、2010年の中日新聞杯(G3)などを制したトゥザグローリー、全妹には今年のローズステークス(G2)3着のトーセンビクトリー、おじには2003年の武蔵野ステークス(G3)、シンザン記念(G3)などを制したサイレントディール、おばには2002年のクイーン賞(G3)勝ち馬のビーポジティブ、近親にはデニムアンドルビー、トリップ、バトードール、アイスドール、プロフェット、クリスタルウイングなど活躍馬多数のファミリーとなる。

 トゥザワールドの競走成績は12戦4勝。2013年9月にデビューし、2戦目で初勝利をあげると4連勝で昨年の弥生賞(G2)を制覇し、皐月賞(G1)は2着。暮れの有馬記念(G1)では9番人気ながらジェンティルドンナから3/4馬身差の2着に善戦。ジャスタウェイ、エピファネイアといった世界ランキング1位、2位、ゴールドシップ、ラキシス、トーセンラー、フェノーメノ、ワンアンドオンリー、ヴィルシーナ、メイショウマンボらのG1ホースに先着し、トップレベルでの実力を示した。今年はオーストラリアへ遠征し、3月のザBMW(G1)で2着。世界でも互角に渡り合った。

 (株)優駿では「雄大で伸びのある馬体、顔つき、醸し出す雰囲気、とてもすばらしく非の打ち所がありませんね。G1タイトルはありませんが、G1 2着3回と限りなくG1ホースに近い存在でした。おかげさまでシンジケートも即日満口となりましたように、私たちの期待の大きい種牡馬です。母系も優秀ですからキングカメハメハの後継として成功できるよう頑張ります。応援のほどよろしくお願いいたします」と意気込んでいた。