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瑞穂賞はグランプリブラッドが伝統の一戦を制す

  • 2015年10月19日
  • 重賞2勝目を飾ったグランプリブラッド
    重賞2勝目を飾ったグランプリブラッド
  • 厩舎スタッフからも祝福を受ける
    厩舎スタッフからも祝福を受ける
  • 当日の気温は3度、汗はたちまち湯気に変わる
    当日の気温は3度、汗はたちまち湯気に変わる
  • 駆けつけた関係者と口取り写真
    駆けつけた関係者と口取り写真
  • 表彰式
    表彰式

 今年度の開催も残りあと1か月となった門別競馬場で、10月14日、道営記念(H1)の前哨戦中京スポーツ杯第48回瑞穂賞(H2)【タートルボウル賞】が距離1800mで行われた。

 今年は3歳から7歳までの11頭が参戦。伝統の一戦だが、昨年の覇者ウルトラカイザー、2着馬のニシノファイター以外は同レース初挑戦のメンバー構成だった。

 1番人気は7歳になっても衰えを見せないウルトラカイザーで2.4倍。2番人気は8連勝中でこれが重賞初出走となる上がり馬ビービーレジェンドで3.5倍、3番人気は7月の星雲賞を制し、重賞4戦中全て複勝圏内と安定しているグランプリブラッドで5.6倍、3歳二冠馬のオヤコダカが6.1倍の4番人気でつづいた。

 スタンド前からスタートしたレースは、ホームストレッチから逃げ馬たちのハナの奪い合い。1コーナーでニシノファイターが先頭に立つと、ヘブンズゲート、オヤコダカは番手に控え、その後方にビービーレジェンド、スタンドアウト、ウルトラカイザーは中団で落ち着いた。4コーナーから直線、内で身を潜めていた8番人気アートサハラが一旦先頭に出るも、外からオヤコダカ、ウルトラカイザーも詰めてくる。しかし外の攻防を尻目に、真ん中からスルスル脚を伸ばしたグランプリブラッドがあっさりゴールを奪った。勝ち時計は1:55:7(稍重)1馬身差の2着には終始外を周ったオヤコダカ、さらにクビ差の3着にウルトラカイザーだった。

 グランプリブラッドとのコンビで重賞2勝目を手に入れた服部茂史騎手は「前が競り合ってペースが速くなるだろうと踏んでいたんですが、向こう正面でスローになり馬がかかってしまいました。直線に入っても前が開かず、開いてくれー!と願っていたらやっと前が開けて。そうなれば瞬発力が違うから、決まってくれて本当に良かったです」と話し、厳しいレースだったことを窺わせた。

 管理する田中淳司調教師も「苦しいレースだったけど馬が頑張ってくれました。途中かかって前後左右囲まれていた時はどうなるんだろうとヒヤヒヤしましたが、鞍上の好騎乗でしたね。道営記念は100%の状態で挑めるよう、体を作っていきます」と気持ちは次走に向かっていた。

 グランプリブラッドは父ディープインパクト、母はG1馬シルクプリマドンナという良血の6歳牡馬、生産は安平町のノーザンファーム。JRAでエルムS(G3)4着など32戦5勝の成績を残し、今シーズンからホッカイドウ競馬へ移籍していた。