サンライズカップはタービランスが重賞初制覇
10月8日に予定されていたが台風接近に伴う暴風雨のため延期された大阪スポーツ杯第15回サンライズカップ(H2)【シンボリクリスエス賞】が10月13日、門別競馬場で開催された。
ダ1700mで行われる同レース。1か月後の北海道2歳優駿(Jpn3)のトライアルであり、過去の優勝馬にはジェネラルグラント、ハッピースプリント、タケルオウジなど錚々たるメンバーが名を連ねる出世レースでもある。
今年は牝馬のラプレシオーサが出走を取り消し、牡馬8頭によって争われた。1番人気はウィナーズチャレンジを2連勝して勢いに乗るパイロ産駒のタービランス。2番人気はJRA札幌競馬場で行われた2歳オープン戦、すずらん賞で5着という好成績を残したサウスヴィグラス産駒のジャーニーマン。3番人気はデビューから2戦2勝のヴァーミリアン産駒のヴェルミオンが人気を集めた。
レースはスタンド前からの発走。スタートダッシュを決めたのは4番人気のスティールキング、直後にタービランスが付け、以下シニスターブレイク、モリデンルンバ、ジャーニーマンらもつづき、隊列を崩さないまま4コーナーを周った。直線に入ってもスティールキングが先頭を守り、後続を突き放しにかかる。しかし残り200m地点でタービランスが弾け、並びかける間もなく抜き去ると先頭でゴールを駆け抜けた。勝ち時計は1:51:1(稍重)最後まで粘ったスティールキングが2着、3着には追い込んできたジャーニーマンが入った。
レースの順延、プラス18キロの馬体重増、それらを乗り越えてくれたパートナーに、鞍上を務めた佐々木国明騎手は「ホッとしました」と安堵の表情。「勝てるつもりでいたので、日延びした5日間は馬の状態も含め神経を使いましたね。レースはハナに拘るつもりはなかったけど前の方で進めたいと思っていましたから、理想的な位置取りでした。とにかく最初から手応えが良くて、絶対に勝てると思いながら乗っていました。次の大一番、獲りたいタイトルです」と気合を込めた。
管理する若松平調教師は今季重賞初制覇となった。「馬体重に関しては、太め感はなかったし、良い状態でした。レースは理想的な展開でしたし、4コーナーでもまだ余裕があったので、安心して見ていられました。北海道2歳優駿(Jpn3)は距離が100m伸びるだけなので頑張ってくれると思います。出世街道を突き進んで欲しいですね」と意欲を燃やしていた。
タービランスは父パイロ、母チャームエンジェル、母の父Theatricalという血統で、ホワイトストーンなどの生産で知られる厚真町の大川牧場の生産馬。JRA札幌競馬場へ遠征した芝レース、コスモス賞を除けばダートで4戦4勝を誇っており、次走も人気になるのは間違いないだろう。