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道営スプリントはアウヤンテプイが三連覇

  • 2015年10月06日
  • 三連覇を成し遂げたアウヤンテプイ
    三連覇を成し遂げたアウヤンテプイ
  • 暴風雨の中のレースだったが、馬装は綺麗なまま
    暴風雨の中のレースだったが、馬装は綺麗なまま
  • 王者の風格を漂わせる
    王者の風格を漂わせる
  • 喜びの口取り写真
    喜びの口取り写真
  • スタンド内で行われた表彰式
    スタンド内で行われた表彰式

   ホッカイドウ競馬の短距離路線最高峰、東京スポーツ杯第10回道営スプリント(H2)【サウスヴィグラス賞】が10月1日、門別競馬場で行われた。距離はダート1200m。

   今年は3歳~8歳の12頭がエントリー。圧倒的な1番人気は、同レース二連覇中のアウヤンテプイ。前走旭岳賞(H3)で見せた圧勝振りからも人気は集中し、オッズは1.6倍を示した。2番人気は昨年のエトワール賞(H3)の勝ち馬で、今季も8戦4勝の安定した成績を残しているグランヴァンで3.6倍、3番人気は新設ヒダカソウC(H3)の初代優勝馬に輝いた3歳牝馬のルージュロワイヤルが5.2倍、以下は20倍以上のオッズとなった。

   爆弾低気圧の影響で風雨が強まる中レースはスタート。大方の予想通りスピードの違いでアウヤンテプイが先頭に立ち、直後にルージュロワイヤル、グランヴァンもつづき、人気馬が揃って好位をキープした。マイペースで逃げるアウヤンテプイに4コーナーでルージュロワイヤルが詰め寄るも、直線に入ると差は開く一方、一度も他馬に絡まれることなく2馬身差で道営スプリント三連覇という偉業を果たした。勝ち時計は1:12:7(良)2着は最後まで粘ったルージュロワイヤルが入り、さらに3馬身差の3着はグランヴァンと人気上位馬で決着した。

   人気に応え、笑顔で引き上げてきた宮崎光行騎手は「状態も良かったし、思い通りのレースができました。負けられない相手だったし勝ててよかった」と、声を弾ませた。

   管理する原孝明調教師は、オヤコダカとアウヤンテプイでそれぞれ重賞2勝を上げており、9月末時点でリーディングトレーナー2位につけている。「今日はこの間よりも疲れが取れて状態も良く、自信を持って挑めました。この馬のクセなど全て知り尽くしている宮崎騎手が手綱を取るので全て任せましたし、理想的な乗り方をしてくれましたね。他場への遠征は入れ込みやすい気性で消耗が激しいですし、年内は地元の短距離路線を使って、冬場は休養に充てたいです」と今後のプランを明かした。

   7つ目の重賞タイトルを手にいれたアウヤンテプイは父ムーンバラッド、母バトルグレイシー、母の父ミシルという血統の6歳牡馬で、新冠町の若林牧場の生産馬。オーナーブリーダーでもある若林さんは「今年もこの表彰台に立てて感無量です。原厩舎、宮崎騎手のおかげでここまで強くなったと思います。これからも怪我なく元気に走って欲しい」と笑顔を広げていた。