馬産地ニュース

ウォーエンブレムが日本軽種馬協会静内種馬場輸出検疫施設に移動

  • 2015年09月29日
  • 生まれ故郷へ帰国することになったウォーエンブレム
    生まれ故郷へ帰国することになったウォーエンブレム
  • 産駒数には恵まれなかったが多く活躍馬を送り出した
    産駒数には恵まれなかったが多く活躍馬を送り出した
  • 日本軽種馬協会静内種馬場輸出検疫施設に移動し出国検疫に入った
    日本軽種馬協会静内種馬場輸出検疫施設に移動し出国検疫に入った

 9月28日午後、安平町早来の社台スタリオンステーションで種牡馬生活を送っていたウォーエンブレム(牡16歳)が、新ひだか町静内の日本軽種馬協会静内種馬場輸出検疫施設に移動した。輸出検疫終了後の10月8日に成田国際空港へ向け出発し、9日に米国へ帰国する。今後はケンタッキー州にある引退馬繋養施設のオールドフレンズファームで余生を過ごす。

 ウォーエンブレムは父アワエンブレム、母スウィーテストレイディ、母の父ロードアトウォーという青鹿毛の米国産馬。一族には日本で大成功を収めた輸入種牡馬ブレイヴェストローマンがいる。

 ウォーエンブレムの競走成績は13戦7勝。2歳時の2001年10月にデビュー戦で初勝利。3歳になり通算7戦目のイリノイダービー(G2)で後続に6馬身以上の差をつけ重賞初勝利を飾った。続くケンタッキーダービー(G1)を4馬身差で圧勝すると、プリークネスステークス(G1)も制した。3冠の期待がかかったベルモントステークス(G1)は8着に敗退。その後、古馬相手のハスケル招待H(G1)に勝利し、2002年エクリプス賞最優秀3歳牡馬に選ばれた。

 2003年から社台スタリオンステーションで供用開始。交配に難航したため血統登録頭数は121頭と少ないが、2008年の秋華賞(Jpn1)勝ち馬ブラックエンブレム、2012年の阪神ジュベナイルフィリーズ(G1)勝ち馬ローブティサージュ、2013年の名古屋グランプリ(Jpn2)などダート重賞5勝のシビルウォー、2010年のシリウスステークス(G3)勝ち馬キングスエンブレム、2009年のアンタレスステークス(G3)勝ち馬ウォータクティクス、2008年のチューリップ賞(Jpn3)勝ち馬エアパスカル、2008年の共同通信杯(Jpn3)勝ち馬ショウナンアルバ、2011年の阪神ジャンプステークス(JG3)勝ち馬クランエンブレムなど数多くの活躍馬を送り出した。

 社台スタリオンステーションでは「勝ち上がり率が高かったので、普通に産駒が取れれば間違いなくリーディングサイアー争いをしていたと思います。とても利口で繊細な馬でしたから、無事に生まれ故郷に戻って元気に余生を送ってほしいです」と別れを惜しんでいた。