馬産地ニュース

九州の種牡馬たち~南九州連絡センター

  • 2015年09月03日
  • ストームファームにスタッドイン後も元気な姿を見せているダノンカモン(写真提供:大熊 克美)
    ストームファームにスタッドイン後も元気な姿を見せているダノンカモン(写真提供:大熊 克美)

 8月29(土)小倉競馬場でおこなわれた九州産馬サマーシリーズ最終戦‘九州産馬2歳チャンピオン決定戦’「ひまわり賞」はキリシマオジョウの圧勝で幕を閉じました。キリシマオジョウは宮崎県の土屋牧場生産で父はスクワートルスクワート、昨年同レース勝馬のエフェクトの父も同馬で2年連続九州産馬2歳チャンピオンを輩出したことになります。

 九州地区の軽種馬を取り巻く状況は大変厳しい中、地元生産者の皆さんは九州産馬限定競走に出走させることを一つの大きな目標にして、生き残りをかけた様々な取り組みをおこなっています。積極的な繁殖牝馬の更新はもちろん、一部の生産者は自ら種牡馬を導入しています。

 今回は九州の種牡馬事情についてご紹介します。

 現在九州地区にはJBBA九州種馬場(鹿児島県)にストラヴィンスキー、アラムシャー、ダンツシアトル、姶良農事組合(鹿児島県)にイシノナイト、本田土寿牧場(熊本県)にミスキャスト、ストームファームコーポレーション(熊本県旧むらやま牧場)にダノンゴーゴーと合計6頭のサラ系種牡馬が繋養されています。

 残念なことに「ひまわり賞」3着のチェストケホークの父で本田土寿牧場に繋養されていたブラックホークは、7月末心臓麻痺のため死亡しましたが、そんな中新種牡馬としてダノンカモンがストームファームコーポレーションにスタッドインし7頭体制となりました。

 ダノンカモンは父シンボリクリスエス、母シンコウエンジェルでノーザンファームの生産馬、2006年セレクトセール(当歳)において4,305万円(税込)で取引されました。競走成績は51戦9勝。2008年9月にデビューすると新馬戦、いちょうステークス(2歳オープン)を連勝、一躍重賞戦線に名乗りをあげました。その後成績は振るわなかったものの2009年秋嶺ステークス(1600万下)を圧勝しダート馬としての素質を開花させると、2014名古屋大賞典(Jpn3)勝利をはじめ2011年に東京競馬場で行われたマイルチャンピオンシップ南部杯(Jpn1)で2着に好走するなど、ダート重賞戦線で活躍しました。

 来春から種付け予定で種付料等は未定、九州地区に新風を巻き起こして欲しいものです。