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ブリーダーズゴールドジュニアカップはストレートアップがインコースから差し切り勝ち

  • 2015年08月10日
  • 直線の攻防
    直線の攻防
  • 後続を振り切りストレートアップが重賞初制覇
    後続を振り切りストレートアップが重賞初制覇
  • 1着の枠場に迎え入れられる
    1着の枠場に迎え入れられる
  • 生産牧場からも応援団が駆けつけた
    生産牧場からも応援団が駆けつけた
  • 高橋はるみ知事からも祝福を受けた
    高橋はるみ知事からも祝福を受けた

   8月6日、門別競馬場では2歳馬によるH1重賞、第9回ブリーダーズゴールドジュニアカップ(H1)【ルーラーシップ賞】が内回り1600mで行われた。

 レースはキャリア1戦~7戦の2歳馬8頭が顔を揃え、栄冠賞(H2)に続き出走するのはわずか2頭だけと新鋭のメンバーがエントリーした。

 1.3倍の1番人気に推されたのは、デビュー戦で1:45:0(良)のダート1600mのレコードタイムで大差勝ちしたライゾマティクス(牡)。今年5月に開催されたHBA日高軽種馬農協主催のトレーニングセールでも破格の1番時計を叩き出しており、異次元のスピードに期待が集まった。2番人気は3連勝中のキーパンチャー(牡)で5.1倍、栄冠賞(H2)4着馬のスティールキング(牡)が7.4倍の3番人気となった。

 レースはフジノパンサー立ち遅れ、バーバリライオンがハナを主張、スティールキングが直後につけ1コーナーへ。人気のライゾマティクスは外目を周り、3コーナーで先団に取り付くも伸びを欠き、スティールキングが抜け出しを図る。そこへ、道中最内で息を潜めていた4番人気のストレートアップが襲いかかり、残り200mはスティールキングとストレートアップの一騎打ちとなった。結果、1 1/2差でストレートアップに軍配が上がり、2着は最後まで食い下がったスティールキング、4馬身差の3着にキーパンチャーが入線した。勝ち時計は1:45:0(良)。ライゾマティクスは6着に敗れた。

 主戦の岩橋勇二騎手が落馬負傷で戦線離脱、ピンチヒッターを任された阿部龍騎手はヒダカソウC(H3)につづき今期重賞2勝目。「この馬に乗るにあたり、岩橋さんからクセや特徴を細かく教えてもらったので勝ててホッとしています。外に張るクセがあると聞いていたので内で我慢して、直線の脚に賭けようと思っていました。狭い場所にも怯むことなく抜け出てくれましたし、理想通りのレースが出来たと思います」と笑顔で話した。

 ストレートアップは父カジノドライヴ、母ハッピームード、母の父フジキセキという血統。今年の2歳が初年度産駒となる父カジノドライヴにとって産駒重賞初勝利となった。

 生産は千歳市の社台ファーム、外厩馬である同馬に、東礼治郎調教主任は「このレースを目標に万全を期してきたから嬉しいね。道営のコースで服部騎手に乗ってもらい最終追い切りをしましたが、今までにないくらい反応が良く、期待はしていました。これからもっと良くなるし、成長が楽しみ」と声を弾ませた。